flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

西田橋

2008-08-19 00:00:01 | 水のほとり
(石橋記念公園 鹿児島市浜町 県指定有形文化財)
 鹿児島市の代表河川である甲突川(こうつきがわ)に架かっていた石橋の西田橋は、かつて他の玉江橋、新上橋、高麗橋、武之橋と共に「五石橋」と呼ばれ親しまれていた。然し、平成5年の集中豪雨によって甲突川は氾濫し、1万2千戸を浸水させるほどの水害をもたらした。その際、新上橋と武之橋は流失し、他の三橋も被害を受けた。これを機に、河川改修と橋の保存に向けた移築復元が開始された。
   
 西田橋は、弘化三年(1846)に七千百二十七両をかけ、薩摩藩の城下町整備の一環として築造された。九州街道の道筋であり、また、鹿児島城に至る道として地域を代表する橋であった。三つの橋脚をアーチで結び、長さは約50m,城側のたもとには「御門」が設けられていた。
 
 移築復元は、西田橋の北東約2.5kmの稲荷川沿いに人工の川を造り行われた。長い年月で一部が改変されていたものを、架橋当時の状態に復原し、御門もあわせて再現された。そして、その歴史や技術を紹介する施設「石橋記念館」が併設され、平成12年に「石橋記念公園」として開園した。
コメント (2)
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