flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

宇奈根

2016-07-08 00:00:00 | 漂い紀行

(東京都世田谷区宇奈根)
 多摩川左岸、東名高速南側、砧(きぬた)地区の一角である。私が初めて訪れた平成2年は、まだ舗装されていない道が存在したが、現在も畑があり、未整備な場所も残されている。また、かつての多摩川の流路により、対岸の川崎市側にも宇奈根が存在し、下流の瀬田や野毛同様、多摩川に翻弄された地である。宇奈根の地名由来は、八王子千人同心組頭であった植田孟縉(もうしん)が文政六年(1823)に著した地誌『武蔵名勝図会』によると、「上古の世には海比(うない)と号せしにや。万葉の古詠などにもありけり。それより唱えを転じてウナニともいいけるや。上古には溝渠(用水)をウナニと唱へける由」とある。
        

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする