flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

小折天王山遺跡

2016-10-11 00:00:00 | いにしえびとの睡

(愛知県江南市小折町天王山 1994年4月26日)
 富士塚の西250mに位置する「遺跡」である。北・東側が畑、南・西側が宅地となっているが、主体は薮地である。薮の西には天王社の祠があり天王山の由来となっているが、昭和32年(1957)に甕形土器の他、須恵質の円筒、形象埴輪(5世紀末から6世紀中頃)が出土し、遺跡を東側から見ると手前が前方形で、向こう側が後円形をしているような輪郭に見える。古墳であったところを削平したのではないかと推定できるが、前方後円墳と仮定すると富士塚古墳と同じ方向を向いていることになり、古墳であった可能性が高くなる。付近を踏査してみると、北東側から須恵器片が見られたが、それ以外は室町時代まで下る中世陶器片が主体であった。

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