カンテレと馬頭琴という一見異質なユニットだが、国は違えどもどちらも民族楽器同士ということもあってだろうか?どこかに通底するものを感ずる二つの楽器だった。クリスマスイヴの夜、カンテレと馬頭琴の二つの音色が和するコンサートを聴いた。
昨夜(12月24日)夜、さっぽろ創世スクエアのオフィスエントランスにおいて、朝日新聞社、北海道テレビ(HTB)が主催する「フィンランドに恋して~森と湖の国のサステナブルライフ~」と題するイベントの一つとして「クリスマスイヴコンサート」が行われたので駆け付けた。
※ さっぽろ創世スクエアのエントランスはイルミネーションが施されクリスマスムードいっぱいに
※ 会場のエントランスホールにはHTB制作の4mものクリスマスツリーが飾られて…
出演はフィンランドの民族楽器カンテレとモンゴルの民族楽器馬頭琴を奏する二人のユニット「RAUMA」だった。カンテレのあらひろこさん、馬頭琴の嵯峨治彦さんはそれぞれプロ奏者として活動をしているそうだが、「RAUMA」を結成して10年目ということだった。コンサートは10分の休憩を挟んで前後40分ずつの演奏という本格的なものだった。それが無料で楽しめるのだから、朝日新聞社と北海道テレビは相当に費用を負担したのかもしれない。
※ 演奏する「RAUMA」のお二人
※ カンテレのあらひろこさん
※ 馬頭琴の嵯峨治彦さん
コンサートの方は実力十分の二人である。時には二人で、時にはソロで、主として二つの国(フィンランドとモンゴル)の民謡を奏でた。馬頭琴の嵯峨さんはホーミーと称する喉歌も交えながら演奏した。これは不思議な発声法であり、かなりの修練が必要ではないのだろうか?
※ 39弦の大型カンテラです。手前には半音調節器のようなものが見えます。
※ 馬頭琴です。馬頭琴はわずか2弦なんですね。
演奏された曲目はモンゴル民謡「深い海」、フィンランド民謡「トナカイの子守歌」、あるいはポピュラーな「ソリ滑り」などさまざまな分野の曲目が取り上げられたが、全ての曲目をメモすることはできなかった。
※コンサートはHTBの福永裕梨アナの司会で進められました。
馬頭琴の野太い音色と、カンテラの繊細な音色、その二つが和する音は不思議な感覚で私の耳に届いた。しかしそれは決して不快な音ではなく、地球の北に位置する二つの国の民族楽器の意外で面白い組み合わせの音だった。