講師を務めた坂口一弘氏は私の中のスーパースターである。ある偶然から知己を得た坂口氏だが、氏のやってきたこと、これからやろうとしていること、全てにスケールの違いを感じさせてくれる。そんな坂口氏のお話をオンラインで伺った。
私が毎年楽しみにしている北海道生涯学習協会が主催する「道民カレッジ かでる講座」が今年はコロナ禍のために開催中止となっていた。しかし、10月から予定していた「かでる講座」をオンライン(Youtubeチャンネル)で配信を始めたのだ。今年は10回の講座を予定していたが、前半6回を中止し、第7回目から配信を始めた。第7回目「神田日勝の生涯」と題して北海道立近代美術館学芸員の野田佳奈子氏が講演されたものはもちろん聴講した(10月6日配信)。しかし、一か月を経過し配信が終わったようなのでレポの方も控えることにした。
※ 講演中の坂口一弘氏です。画面に映っている後ろの山はニペソツ山だそうです。
そして坂口氏が10月21日(水)に「ほっかいどう山楽紀行」と題して第8回目講師を務めたのである。坂口氏がこれまでどれだけの山を登り、どれだけの路を歩いてきたか、については氏のHPを訪ねるなどして知っていたつもりだったが、今回の講座でそれらを並べて示されて改めて驚いた。氏が示されたことを列挙してみる。
◇道内730山以上 & 「日本三百名山」完登
◇海外トレッキング7回
◇四国遍路 2回(順打ち、逆打ち)
◇五街道全踏破
◇熊野古道3コース
◇大峯奥駈道縦走
といった具合である。アマチュアの登山愛好家、トレッカーとしては国内で考えられることのほぼ全てをクリアしているといっても過言ではないと思える。そして76歳を迎えた今も新たな挑戦を継続中なのだ。
氏は講演の中で「山の魅力と楽しみ」について次のように語っている。
・達成感と充実感、そして自然との一体感が素晴らしい
・精神的・肉体的な健康増進のため
・新しい感動と発見
坂口氏が登山を始めたきっかけは40歳代の時に糖尿病の疑いを医師から伝えられたことがキッカケだそうだ。氏は言う。「糖尿病の疑いをかけられたのなら、薬ではなく運動で克服しょう!」と…。その意志と継続力が素晴らしい!
※ 今秋登頂した羅臼岳山頂の坂口氏です。坂口氏のHPから借用しました。
坂口氏の実践を真似てみたいが、何せエンジンもシャーシーも違い過ぎると観念せざるを得ない。身体の衰えをとみに感じ始めた昨今であるが、氏の実践を刺激にしながら私なりにアウトドアをこれからも楽しめたらと思っている。
坂口氏は今、京都から山口県下関市を目ざして山陽道を南下中である。
※ なお、坂口氏のオンライン講座「ほっかいどう山楽紀行」を聴きたい場合は、「Youtubeチャンネル」を開いて「北海道生涯学習協会」と入れると聴くことができるはずである。配信期間は11月21日前後と思われるので、興味のある方はお早く聴かれることをお勧めします。