田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

薩摩琵琶で聴く義士講

2024-12-15 15:16:24 | ステージ & エンターテイメント
 何とも古風な雰囲気の中で「義士講」を聴いた。「義士」といえば、我が国では「赤穂義士」である。12月14日、赤穂義士が討ち入りをした記念の日に「雅水会」の皆さんが吟ずる赤穂事件を興味深くお聴きした。

      

 昨日(12月14日)午後、札幌市資料館で「雅水会」の皆さんが「義士講」を吟ずる(“吟ずる”と称して適当なのか判断できないのだが…)のを聴いた。
 薩摩琵琶で聴く「義士講」ということで、私同様に珍しさが興味を読んだのか、会場となった札幌市資料館の2F研修室は満員の盛況だった。(50名前後入っていたのでは?)
当日のプログラムは次のようになっていた。
 1.門琵琶  5名による薩摩琵琶の演奏

    

 2.鳥川   客演による「大和胡弓」の演奏
  〈以下は個人による義士講の演奏と口演です〉
 3.松の廊下
 4.田村屋敷
 5.山科の別れ
 6.雪の南部坂
 7.松浦の太鼓
   ( 休 憩 )
 8.鹿の遠音 客演による「大和胡弓」の演奏
 9.雪晴れ  5名による薩摩琵琶の演奏         
 私は都合で休憩のところで中座することになってしまったが、3~7の「赤穂事件」の顛末を演奏しながら吟ずるところが非常の興味深かった。少しその場面を説明すると…。
 「松の廊下」はご存じ、赤穂藩主浅野内匠頭が、江戸城松之廊下で吉良上野介に斬りかかった事件の場面である。
       
  ※ 「松の廊下」を奏し、吟じた「雅水会」の代表・山西雅水さんです。

 「田村屋敷」は、第5代将軍綱吉から切腹を命ぜられた浅野内匠頭が田村屋敷にて切腹するところを描いた場面である。
 「山科の別れ」は、赤穂藩の筆頭家老の大石内蔵助は吉良上野介への復讐を決意するが、その意志を悟られぬよう敵を欺くため酒色に溺れたような生活で妻や母親からも愛想をつかされるが、息子主税には本心を打ち明けると主税は感激し父と運命を共にすることを誓う場面である。
 「雪の南部坂」は、いよいよ討ち入り当日、雪が降りしきる中、吉良邸に向かう吉良邸に向かう中、ようやく大石内蔵助が討ち入りの本心を明かす場面である。
 「松浦の太鼓」は、いよいよ討ち入り直前に吉良邸の隣に居する両国橋に近い松浦鎮信公の庭にて夜のしじまを打ち破って太鼓の音が響き渡った。その太鼓を合図に積年の恨みを晴らすべく四十七士が獅子奮迅の活躍で思いを遂げる場面である。
 実はこれらの吟ずる内容については主催者が予め文書を用意してくれていたため、私たちは吟ずる内容がよく把握することができた。
    
     ※ このような吟ずる内容を記したペーパーが配られました。

 5人の技量はそれぞれではあったが、皆さん一生懸命に琵琶を奏し、吟じられる姿には好感が持て、聴かせていただいた私も初めての体験に満足度が大きかった。
 なお、薩摩琵琶とは、音階がないため奏ずるのが難しいとされているようだ。その薩摩琵琶を改良したものが有名な筑前琵琶ということのようだ。したがって、薩摩琵琶は男性向き、筑前琵琶は女性向とされているようだが、「雅水会」の皆さまは全員が女性である。なぜ薩摩琵琶を選んだのか聴いてみたい気もするのだが…。 
     
     ※ 薩摩琵琶です。   


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