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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 ドクトル・ジバゴ №300

2021-02-10 15:16:12 | 映画観賞・感想

 上映時間197分という長編である。ロシア革命の前後にロシアに生きた医師:ユーリー・ジバゴの愛と苦悩の日々を描いたものである。長編ではあったが、まったく飽きることなく楽しむことができた作品である。

※ 映画タイトルの後にナンバーリングを付けているが、この数字は私が2007年に札幌に転居後に観た映画の通算の映画の数である。「映画は最高のエンターテイメント」と考える私にとって、これからも有料・無料にかかわらずできるだけ映画を観ていこうと思っている。

          

 映画は1965(昭和40)年、アメリカ、イタリアの合作によって製作された作品である。日本公開年は昭和41年とある。私が大学2年生の時であるが、確かその時私は映画館で観た記憶がある。とはいっても記憶に残っているのは、耳に心地よいバラライカの響きが印象深い主題歌の「ラーラのテーマ」音楽と、ラーラの美貌だけなのだが…。

 長い間、再び観賞したいと思っていたが、1月22日(木)午後、BSプレミアムで放送されたので録画しておき、昨夜ゆっくりと観賞することができた。

  時はロシアの19世紀末、幼くして両親を失ったユーリー・ジバゴ(オーマー・シャリフ)は親戚の夫妻に引き取られ、愛情いっぱいに育てられ医学生となり、卒業時には医師免許を取得し、開業医を目ざしている。そしてユーリーには育てられた親戚の夫妻の娘トーニァという婚約者がいた。一方、ラーラ・アンティポヴァ(ジュリー・クリスティ)は、洋品店を営む母アメリアと暮らしていた。そしてラーラには共産党運動に傾倒するパーシャという恋人がいた。

      

 ※ ユーリー役のオマー・シャリフ(右)と、ラーラ役のジュリー・クリスティ(左)です。

 ここからの展開は目まぐるしく、一言での説明は難しく映画を観ていただくしかないが、ユーリーとラーラはある偶然からロシア内戦の戦地で巡り合うことになる。二人は互いに惹かれ合うのだが、両者ともにすでに結婚していることもあって理性を保ちつつ別れ別れとなる。

 時は流れロシア革命が勃発し、資産家だったユーリーの親代わりの親戚夫妻の家は没収同然となった。そのため夫妻やユーリーの家族(妻・幼い息子)はモスクワを離れ夫妻の別荘があるというもモスクアから列車で10日間もかかるウラル地方の田舎町ベルキノへ移住する。ところが別荘も没収され、一家は小さなぼろ屋で暮らすことを余儀なくされる。そうした中で、ユーリーとラーラは再び奇跡の再会を果たす。ラーラはベルキノの近くの街の図書館に勤めているという設定だが、この再会はやや無理な設定では?とも思われるのだが、ストーリーの展開上致し方ないというところか?

         

 二度目の再会にユーリーとラーラは禁を破り愛し合うことになる。しかし当時のロシア国内は激動に揺れており、二人の運命は時代の激しい波の中で翻弄され、二人ともにけっして幸せな最期を迎えたとは言い難い終末となる。

 映画はユーリーの一生を描く形で進行するが、雄大なロシアの大地を背景にして、ロシア革命という歴史の転換点において翻弄されるロシア市民の姿を描いた壮大なドラマであった。

 なお、映画「ドクトル・ジバゴ」は1965年のアカデミー賞「脚本賞」、「撮影賞」、「作曲賞」、「美術監督・装置賞」、「衣装デザイン賞」の5部門を受賞したという。