ちょっとした理由から江別市にある「北海道立埋蔵文化財センター」を訪れてみて、自分の食わず嫌いを思い知らされた。なかなか興味深い展示がされていて認識を新たにした。
※ 北海道立埋蔵文化財センターの大きな建物ですが、展示室はこの建物の影の部分にありました。
埋蔵文化財などというのは私から最も縁遠い世界と思っていた。在札15年にもなるのに、隣に立つ「北海道博物館」には何度も足を運んでいるのに、昨日野幌森林公園の雪上ハイクの後、公園の近くにあるセンターに初めて訪れてみた。
※ センターのエントランスにセンター名が掲示されていました。
センターの建物はかなり大きなものだったが、その主たる部分は埋蔵文化財の研究施設が占めているようで、その一角に展示施設が併設されているという感じだった。展示施設では常設展示とともに企画展「森と人」が行われていた。さらにはエントランスホールでは昨年世界遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」の紹介展示も催されていた。実は私が今回訪れた理由は、今年の夏にできれば世界遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」の現地を巡ってみたいと思っている。そのためには北海道の遺跡発掘に関するセンター的機能を有している(?)「北海道立埋蔵文化財センター」を訪れないわけにはいかないだろう、というのが訪れた主たる理由だった。
※ 遠軽町・白滝から産した黒曜石の30倍の大きさの模型が展示されていました。
展示室はそれほど広くはなかったが、常設展示では「木の道具」、「土の道具」、「石の道具」、「装いとこころ」、「動物とひと」などテーマごとにコンパクトにまとめられて展示されていた。展示の中でも目立ったのがやはり「土器」だった。縄文時代の前期(草創期)、後期、擦文時代、と分けられていて、時代を経るごとに土器の制作の技術の進歩を見て取ることができ、興味深かった。
※ 縄文時代前期の土器です。
※ 縄文時代後期には注ぎ口が付いたような複雑な土器も作られていたようです。
※ 擦文時代の遺跡から発掘された土器です。大型化が目立ちます。
「企画展」の方は「森と人」というテーマだったが、木の種類によって特質の違う性質を巧みに活用していることが分かる展示だった。例えば、舟を作る木としてはハリギリが適していることを縄文人はすでに知っていたようだ。また、現在バットの素材として有名なアオダモの木もすでに当時に打撃の道具として利用していたようだ。
※ 遺跡から発掘された木製の舟の一部です。
今回は私自身が「縄文遺跡群を訪ねるために」という漠然とした目的で訪れたために、成果も漠然としたものにしかならなかった。次回はもっと訪れる縄文遺跡群のことを学んでから、より目的を明確にして訪れたいと思う。
《北京冬季五輪寸評》
今日のハイライトは何と言ってもスノボーの男子ハーフパイプの平野歩夢選手の念願の初優勝だろう。門外漢の私にとってはクルクルと空中を舞う歩夢選手はまるで異次元の人のように思えた。前回、前々回と銀メダルに終わっていた歩夢選手にとってはようやく王者ホワイトを抑えての金メダルは本望だっただろう。他の日本人選手は残念な結果となったが、歩夢選手の弟の海祝選手が一本目に見せた6mを超える高さのジャンプを見せてくれたことは将来に可能性を感じさせてくれた大ジャンプだった。
その他では、昨日夜のスピードスケート女子5000mに日本から押切、佐藤の両選手が出場した。二人ともよく健闘して自己新を出すことはできたが、レベルの違いはいかんともし難く押切選手の8位入賞が精いっぱいだった。
次に期待される女子カーリングのロコ・ソラーレがいよいよ登場した。昨日の第1戦はスウェーデンに惜敗したが、今後の健闘に期待したい。