苗穂地区でのPMFコンサートは今回で19回目だという。地域の方々が協力してコンサートを実施しているという。弦楽器のデュオ、トリオ、カルテット、クインテットとさまざまな組み合わせのアンサンブルを楽しんだ。
PMF関連レポート№4である。
昨日(7月24日)午後、苗穂本町地区センターで「地域ふれあいコンサート」と称して「PMFアンサンブル演奏会」が開催され、参加してきた。(無料のコンサートです)
私は地区センターの駐車場が混雑するのではと予想し、開場時間(13時)のおよそ1時間前に地区センターに向かい、無事にセンターの駐車場に車を停めることができた。そうしたこともあり、開場前に受付のところで3番目に並ぶことになり、座席は今回も最前列に席を占めることになった。
会場は普段は地域住民の方々がスポーツ活動を行う体育館(兼ホール)だったこともあり、ステージも設置せずに、私の席は奏者たちから僅か2メートル弱という至近距離の席だった。演奏された曲と楽器は次のとおりである。
◆ヴァイオリン二重奏曲 ト長調 作品3-3 / シュポア
(第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン)
◆三重奏曲 ハ長調 作品87から / ベートーヴェン
(第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン、ヴィオラ)
◆ヴァイオリン四重奏曲 ト長調 作品107 / ラハナー
(第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン、第三ヴァイオリン、第四ヴァイオリン)
◆セレナーデ第13番 ト長調 K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク / モーツァルト
(第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)
以上4曲が演奏されたのだが、前述したように二人、三人、四人、五人と奏者の数が順に増えていくという構成が面白いと思った。今回の奏者たちはいずれもPMFのアカデミー生ばかりだった。
例によって、私は音楽的なことを評する素養は持ち合わせていないので、今回は至近距離から見た奏者たちの表情に注目した。奏者たちを仔細に観察していると、ほとんど表情を変えずに淡々と演奏する人、対して表情豊かに顔の表情だけでなく、全身を使って表現しようとしている人、と実にさまざまである。(今回の演奏会ではいずれの会場ともに椅子を使わず立った姿勢での演奏が主だった)
クラシック音楽の奏者の場合、一般的にはあまりオーバーな仕草はせずに、むしろ淡々と演奏される方が多いように感じられる。しかし、クラシック音楽も表現活動の一つである。だとしたら、そこに溢れ出る感情を素直に身体も駆使して表現することは悪いことではないと私は思う。そのことがむしろ観衆(聴衆)をより演奏している音楽の世界に引き込むことにも繋がると思うのだが…。その際、オーバーな表現は慎むべきかな?と思うが、溢れ出る感情の表出は歓迎したいと思う。
※ エミリー桜子・リチャードソンさんです。(写真はウェブ上から拝借しました)
そういう意味で、この日出演した日系アメリカ人のエミリー桜子・リチャードソンさんの演奏は、聴いているものたちを演奏に惹きこむ表情豊かな表現をされていたように思った。