田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道吹奏楽フェスティバル

2025-01-19 22:10:04 | ステージ & エンターテイメント
 延々と管楽器の音のシャワーを浴び続けた6時間でした。しかし、自衛隊北部方面音楽隊、札幌白石高校吹奏楽部、HBP講師陣バンド他、11の団体のレベルは高く、おおいに楽しませていただいた6時間でした。

   

 フェスティバルの最後、お決まり(?)のアンコール曲「花は咲く」の合同演奏が終わり、時計を確かめると19時56分を指していました。14時に始まったフェスティバルは6時間にならんとする長丁場のコンサートでした。

 そもそも私は「北海道吹奏楽フェスティバル」と聞いて、大して確かめもせず道内の学校の吹奏楽連盟のようなところが主催し、小中高の優秀な吹奏楽部が集まるコンサートだろうと勝手に判断し、チケットを購入していたのです。
 ところが、会場でパンレットをいただき、どうやら私の思い違いだったことを知る羽目となました。

 フェスティバルは、「北海道吹奏楽プロジェクト(HBP)」という団体が主催しているということを知りました。HBPとは、①プロ奏者によって構成された管楽合奏団を創設する。②プロ奏者に指導を受けるアマチュアによる「アカデミーバンド」を運営する。③プロ奏者を中学校・高等学校の吹奏楽部に派遣する教育プログラム「サポートシステム」を運営する。という三本柱を目的とした団体だということを知りました。

 そして本日は、それらに関わる吹奏楽団が札幌市教育文化会館に一堂に会して演奏会を開催するフェスティバルだったのです。(但し、自衛隊北部方面音楽隊はフェスティバルにゲストのような形で招待されたようです)
 本日出演した団体を羅列すると…、
 ◇手稲宮丘小学校スクールバンド
 ◇手稲西中学校吹奏楽部
 ◇新陵中学校吹奏楽部
 ◇新川西中学校吹奏楽部
 ◇札幌みなみの杜高等支援学校音楽部
 ◇北広島高校吹奏楽局
 ◇札幌白石高校吹奏楽部
 ◇札幌清田高校吹奏楽局
 ◇HBPジュニアバンド
 ◇HBPアカデミーバンド
 ◇HBP講師陣
 ◇自衛隊北部方面音楽隊
以上、12の団体でした。
     
※ 今回のフェスティバルに特別出演した自衛隊北部方面音楽隊です。

 出場した学校は、いずれもHBP講師陣から指導を受けたり、吹奏楽部の指導者がHBPと関りのある学校だったようです。また、「HBPジュニアバンド」は主として中学生が学校の垣根を超えてHBP講師陣から日常的に指導を受けている人たちの団体のようです。さらに「HBPアカデミーバンド」は、一般人でHBP講師陣から指導を受けている方々の集まりのようでした。

 つまり、「北海道吹奏楽プロジェクト(HBP)」とは音楽系の大学を卒業した方々の活躍の場と指導の場を創り出すこと、さらには道内の学校の吹奏楽の向上に寄与することを狙いとした団体ということのようです。(「ようです」とか、「ようでした」という表現をしていますが、あくまでもそれは私の個人的な見解だという意味に受け取ってください)

 HBPの代表を務める畠中秀幸さんという方が素晴らしい方なのです。その履歴を調べさせてもらったところ、畠中氏は小学生の頃からフルートに親しみ、フルートの「個人コンクール北海道大会」で中学3年から3年連続で第一位に輝いたことがある方ということですが、音楽系の大学には進まず京都大学建築学科に進み、卒業後には札幌へ戻り、あの「札幌ドーム」を設計したことでも知られている方です。音楽の方も趣味として継続されていたようですが、2011年に脳卒中を患い右半身が不自由になりながらも左手だけでフルートを演奏し、「左手のフルーティスト」として有名を馳せている方です。
 そうした方が進めるプロジェクトですから、相当に本格的なものといえます。本フェスティバルも今回で15回目というのですから、息長く続けられているプロジェクトです。

 さて、肝心のコンサートの方ですが、道内の吹奏楽界では随一と自他ともに認める「自衛隊北部方面音楽隊」、全国高校吹奏楽コンクールの常連校である「札幌白石高校吹奏楽部」、そして道内外の音楽大学を卒業した講師陣、その講師陣から直接指導を受けた小中高校の吹奏楽部ですから、いずれもが高いレベルの演奏を聴かせてくれました。

 今フェスティバルの特色は、学校毎の単独演奏だけでなく、二つの学校が一緒に演奏したり、講師陣が加わったり、学校とHBPアカデミーバンドが一緒に演奏したり、と様々な組み合わせで演奏したところに特色がありました。それぞれにとって得難い体験ができたのではないかと思いました。

 6時間のコンサートが終わった時にはさすがに疲れを覚えましたが、心地良い疲れでした。
 HBPのねらいが功を奏し、札幌、ひいては北海道内の吹奏楽のレベルが一層向上することを願いたいと思います。