田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

三浦しをんにはまってしまいました…

2020-11-16 16:51:48 | 本・感想

 作家・三浦しをんにちょっとはまってしまった。「風が強く吹いている」でその文章の魅力に虜になってしまった私は、その後彼女の著作を立て続けに4冊を読破し、さらにまた彼女の著作を予約した私である。

 どうも気が多い私である。毎日のように話題があちこちと飛んで拙ブログにお立ち寄りの方は戸惑っておられるのではないだろうか?広く浅く何にでも興味を抱く私なので 日々話題はあちらこちらへと飛ぶ。ご容赦願いたい。

 気の多い私は読書傾向もまた、興味関心があちらこちらへと飛んでしまう。沢木耕太郎は別格として、この2~3年の読書傾向は一人の作家が気になると、その作家の著作ばかりをむさぼり読むのだが、ある日パッとその作家から手を引く、そんなことを繰り返している。

          

 恥ずかしながらその遍歴を披露すると、二年くらい前は推理小説の「東野圭吾」にはまっていた。このことについて私はブログではまったく触れなかったが…。この頃はBOOK ○○に通い詰めて、彼の著作を次から次へと買い求めた。その数30冊は下らない。

 やがて東野にも飽きて、次に夢中になったのは「山崎豊子」である。このことはブログでも触れたが、昨年一年間で彼女の著作をほとんど読み終えたと思えるほどのめり込んだ。この時も市内のBOOK ○○をあちこちと彷徨い、彼女の著作を買い求めて歩いた。

 ところが東野圭吾や山崎豊子に夢中になっているうちに彼らの本が私の本棚から溢れ初め「これはまずい」と思い始めた。

 山崎豊子本をほとんど読了した時、「もうたとえBOOK〇〇からでも本を買うことは止めよう。図書館から本を借りる方法に変えよう」と思い始めた。そうした中で出会ったのが三浦しをんの「風が強く吹いている」だった。(この読後感については9月25日にレポしている)図書館から本を借りる場合、新刊書を避けるとほとんどの図書は直ぐに借りられることできる。

          

 そこで私が借りたのが2011年刊行の本屋大賞を受賞した「舟を編む」、2006年刊行の直木賞受賞作まほろ駅前多田便利軒」、その続編的著作である2009年刊行の「まほろ駅前番外地」、さらに2013年刊行の「まほろ駅前狂騒曲」といった具合に申し込んだが、これらは直ぐに借りることができた。

 そのどれもが私にはピタリとはまってしまった。「舟を編む」は、辞典編集部に勤務する変人の馬締光也と適当人間の西岡正志のやりとりが面白い。私は映画を先に観ていて馬締役の松田龍平、西岡役のオダギリジョーが絶妙にはまっていたため、笑いをこらえながらの読書だった。三浦しをんの凄さは面白おかしく登場人物を描きながら、辞典編集の地味さや大変さを克明に描いているところである。

                   

 「まほろば駅前」シリーズは、某駅前で便利屋を営む多田啓介のところに高校の同級生だったという行天晴春彦が転がり込んできて、二人のやりとりを中心にしながら、便利屋を利用する人たちの人間模様を描く物語である。シリーズが三冊も続いたところが凄いと思うのだが、こちらも映画化されたという。多田役が瑛太、行天役が松田龍平だという。 こちらは「舟を編む」ほどはまり役という感じがもてないのだが、映画を観ていないから何とも言えない。

                    

 さて、ここまで来て三浦しをんの魅力って何だろう?と考えてみた。おそらく三浦しをんのコアな読者層は私のようなおっさんではなく、若い女性たちなのではないかと思われる。これまで読み進めて三浦の小説の魅力の一つは、一般人からはちょっとはみ出したようなキャラクターが多いということである。「風が強く吹いている」の清瀬灰二や蔵原走がそうであったし、「舟を編む」の馬締光也も西岡正志もちょっと変わったキャラクターである。そして「まほろば駅前」シリーズの多田啓介、行天春彦もしかりである。これらちょっと変わったキャラクターを用いながら、駅伝マラソンの世界、辞書編集の世界、便利屋の内情などをしっかりと描いているところが三浦しをんの魅力なのではないかと思われる。

 おーっと、私はまだ彼女の処女作である「格闘する者に〇」を読んでいない。現在、その本を予約中である。

 



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