友人が「某新聞社から招待券をいただいたので一緒に観戦しませんか?」とお誘いをいただいたので喜んで同行することにした。
少し時間は経ってしまったが、5月20日(金)に行われたセパ交流線の対巨人戦をレポートする。
試合開始1時間半まえにドームに着いたのだが、入場するのに長蛇の列である。これが私には堪らない。このことを思うだけで観戦意欲が失せてしまうのだが、毎試合のように観戦するファンの方の辛抱強さには頭が下がる思いである。
そうした私たちに与えられた席は、一塁側内野席C指定席というグランドレベルからははるかに高い位置である。フィールドを見降ろす位置からは、目を凝らしていないとボールの行方を見失ってしまうくらいである。
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※ 私の席からフィールド全体を見渡した図です。
事件(?)が起こったのは日ハム2点リードの4回裏の攻撃のときだった。
今年ブレーク中の6番中田翔選手が強振すると私はボールを見失った。ドーム内がざわめいている。その何秒か後、巨人の坂本遊撃手の傍らにボールが落ちた。そのとき、中田選手は2塁に滑り込んでいた。
巨人の選手たちが天井を眺めている。それで「あゝ、ボールが天井を直撃したのだ」と私は悟ったのだ。だから正確には私はボールが天井に当たった瞬間を目撃していないのだ。
正確にはその場に居合わせた、ということになってしまった。(情けない トホホッ…)
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※ ご存知札幌ドームの応援風景です。金子誠選手が
登場すると応援席は写真のように青い色に染まります。
田中賢介選手はピンクという具合に。中田選手はまだ
色は決まっていないようですが、はたして何色になる
のだろうか?
後から報道で知ることになるのだが、地上68mのドーム天井直撃弾を放ったことがあるのは、カブレラ、セギノールといった外国勢で、日本人としては初めてのケースとか。中田の怪物伝説がまた一つ加わったという感じである。
試合は不振だった小谷野選手がこの日の全得点3点を叩き出し、ケッペル投手の好投もあって、3対1で見事勝利した。
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※ この日好投し4勝目をあげたケッペル投手です。
試合を見届け、帰るときがまた憂鬱だった。
当日の観衆3万人余のほとんどが地下鉄に詰めかけると思うと、席を立つ腰が重かった。
ところが、ところがである。
サッカー観戦の帰りなど何度も規制がかけられ、足止めされるのに一度もそういうことがないのだ。(サッカーはせいぜい観客が1万人程度なのにである)
あれ?あれ?と思う間もなく、私たちは地下鉄に乗車していた。
地下鉄はさすがに混雑していたが、私にとっては意外な展開だった。
このことにはさまざまな要因があるのだろうが、その一つとして観戦を重ねるうちに観客たちの中に時差的に帰路に就こうとする智恵が生まれてきているのだろう、と私は考えたのだが…。