津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

従四位下・忠利公

2013-01-09 17:39:05 | 徒然

 我が家に関わるいろいろな資料を整理している。そんな中にK氏が東京に居られたころ、わざわざ国立公文書館に足を運ばれとっていただいた、昭和三年の「昭和大禮贈位書類」のコピーがある。高祖父・上田久兵衛の贈位内申が含まれている。
この書類は十一冊に及ぶ大部のようだが、四枚のコピーはその「第九冊」の中にある。
どうやら県別にまとめてあるようで、1ページ目は福岡で五條頼元・加藤司書・黒田齋清・黒田長元・立花鑑連・田中吉政など11名の名前がある。
熊本はと云えば、菊池武時・菊池頼隆・細川忠利・浅井鼎泉・木原楯臣・小橋元雄・赤星有隆・上田久兵衛・池邊吉十郎など13名である。
その結果は、福岡・熊本ともすべてNGなのであるが、その結果報告書を福岡の例を見てみると次の様にある。

    右十一名ハ孰レモ當時ノ皇室又ハ國家ニ對シ精忠ヲ抽テテ其績勞尠カラスト雖
    事歴中猶考覈ヲ要スルモノアリ或ハ既ニ其功勞ヲ或ハ他トノ權衝ニ稽へ考慮ヲ
    要スヘキアルヲ以テ他日ノ詮議ニ譲ラレ可然 

それぞれの人が以後贈位がなされたとは伺われない。

私が面白いと思ったのは熊本の場合ばかりではないが、時代がごっちゃ混ぜになって人選がなされていることである。
その中に細川忠利公の名前があり、既有位階を「従四位下」と記している。
当時の熊本県は、忠利公の位階を父・忠興公の従三位くらいを狙ったのかもしれないが・・・慶長十年に家督して従四位下となったが、以来そのままということになった。

わが高祖父・上田久兵衛や、西南の役において西郷軍に加担して共に斬首された池邊吉十郎にも、「おなさけ」がかけられ内申(推薦)がなされている。
上田家の想いは別として、私は「そんなもんはいらんわい」と思っている。 


     

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百年前の日本語 書きことばが揺れた時代

2013-01-09 16:29:01 | 書籍・読書
    百年前の日本語――書きことばが揺れた時代 (岩波新書)
 
                              岩波書店

   かって同じ著者の「振り仮名の歴史」を読んだが、これがなかなか面白かった。
   最近明治大正の著作をいろいろ楽しんでいるが、あの時代の豊かな表現がまったく絶えてしまって、日本語が危うくなっていることを実感する。
   楽しんで読みたい一冊である。

   今野真二氏の著作 http://www.amazon.co.jp/%E4%BB%8A%E9%87%8E-%E7%9C%9F%E4%BA%8C/e/B001I7ITZW
   
    

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