綿考輯録のある文章に「北ヶ入る」とある。(忠興公・上 p26下段5行目)
敗北という言葉があるが、当然のことながら「戦いに負けること。戦いに負けて逃げること。敗走。」なのだが、この場合の北は方角を意味するものではない。
北はこの一文字をもって「 背を向けて逃げる。」という意味がある。
即ち「北ヶ入る」とは「逃げ入る」と読むことになる。
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同じく (忠興公・上 p24上段5行目)に「良久して」とあるが、「良」という字義に「 非常に,大変」とあり、良久とは中日辞典によると「ずいぶんと久しい,長きに渡る」という意味に成る。
「良久して忠興公仰せけるは」という文章なのだが、「しばらくして」とでも読むのだろうか・・・・