津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■明和繁雑帳・會所舊記から(13)

2018-01-12 18:06:56 | ご挨拶

昨年11月5日で休んでいた「明和繁雑帳・會所舊記」を再開する。

八九〇
六十二
一麻木市皮朽拂方之事
  此儀、何とそ懸目ニて拂方被仰付度奉存候、遠御郡之
  儀は所ニより付出方餘計之人馬迷惑仕候ニ付、御鹽焇
  方より荒仕子壹人被差出、焼方被仰付、灰之儀量目を
  以相拂候様ニ被仰付被下度奉存候
[上ノ付札]「此儀、去申ノ年より懸目拂被仰付候事」

八九一
六十三
一鶏黒尾御割賦之事
  此儀、野菜等専ニ仕候手永/\、又は屋敷畑狭所々鶏
  飼候ては作を損申候ニ付、飼方仕不得、黒尾無他事御
  座候ニ付、遠方をかけ買調相拂來申候、時ニより直段
  高下も有之、下直之時分は尾壹本ニ付五文、高直之節
  は三四分ニも調申候、遠方ニ調ニ罷越候ては隙費失墜
  も有之、下方迷惑仕候、依之鶏飼不申所々ニは代銀迄
  之通黒尾持出相拂可申候間、右之通被仰付被下度奉存
  候
[上ノ付札]「此儀、先今迄之通可被相心得旨候事」

八九二
六十四
一麻木代       但、三尺縄一把ニ付壹匁宛
 古猫伏代      但、五尺縄一■(扌偏にメ=締)ニ付貮匁宛       猫伏(ねこぶく、ねこぼく)藁で編んだ莚
  右貮稜之儀、代銀被渡下候間切手仕出請取候様ニと、
  御差紙ニ有之事ニ御座候得共、代銀之規矩相知不申候
  ニ付、前々より受取候儀無御座候、夫ニ付、御代物之
  御極方御知セ被下候様奉願候所々御座候處、私共存寄
  相極可申上旨被仰付候ニ付、寶暦九年九月、右書上候
  通代銀被下候様ニと、書付差上候御郡も御座候得
  共、其已後如何様とも御達無御座候、何とそ相應之代
  物被渡下候様有御座度奉存候
[上ノ付札]「此両條、懸目拂仕、代銀被渡下旨候事」

八九三
六十五
一熊本・河尻御作事所御船方御用之根引萱・葉萱・藤・
 萩・黒茂枝、東樹御用之藁之事
  此儀、御郡ニより御割賦被仰付候得共、何方も現拂仕
  程ニ拵兼、都て町家之者を頼受負ニて相拂申來候、左
  候得て餘計之損銀相立、御百姓共迷惑仕候、依之被為
  叶御儀御座候ハヽ、御買上ニて相濟候様ニ被仰付次第、
  勿論御買上之代銀御割賦被仰付次第、上納仕度奉存候、
  尤右之内ニ近御郡は熊本御作事所御用之家萱直拂仕來 
  候ニ付、今迄之通相拂可仕候、然所、利境御算用前代
  米受取切手ニ、時々拂切手相添差出申儀ニ御座候處、
  右代米切手御作事所ニ相拂、必多度手付役人共差出、
  三十日も四十日も懸り殊之外迷惑仕候ニ付、何とそ切
  手調出候砌、早速相濟申候様ニ被仰付火下度奉存候
[上ノ付札]「此儀、前々より相極居候割賦拂々之品々之儀、容
   易ニ難被改事ニ付、今迄之通相心得候様ニ可及達旨
   候事」

八九四
六十六
一上小豆・白小麥之事
  此儀、受負ニて右同断

八九五
六十七
一御馬飼料幷御飼鳥之餌御用之稗・小黍之事
  此儀、遠御郡之儀は右同断
   但、近御郡は今迄之通ニても支不申候

 八九六
六十八
一葦北より河尻御船方幷御作事所拂蕨縄・草蕨之事
  此儀、前々は御割賦被仰付、其後御割賦被差止置候處、
  猶又近年御割賦被仰付相拂來申候、右蕨縄・草蕨之儀
  遠方持越候ても、はね缺餘計ニ御座候て時々之拂方相
  濟不申、度々相拂申候得共、遠方殊之外迷惑仕候儀ニ
  御座候間、乍隙御割賦被差上被下候様ニ奉願度奉存候
[上ノ付札]「此三稜、右同断可被相心得候事」

八九七
六十九
一葦北より御年貢上納薪之事
  此儀、前々より葦北郡え御割賦被仰付、高橋積廻御薪
  方え相拂來孟候、然處、御百姓近方え仕立候木抱山は
  年々剪荒、只今ニては二里三里を隔、一日壹人ニ付漸
  壹束宛剪出申候様子ニて、殊之外迷惑仕候、御格之代
  物之内より運賃等差引申候得は、御百姓共手前ニ受取
  申分は、壹束ニ付四分餘之代物ニ當り、甚迷惑仕候間、
  下方迷惑不仕様宜被仰付可被下候
[上ノ付札]「此儀、明和九年より減方被仰付候事」
  


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■借りだし第一号

2018-01-12 11:16:42 | 徒然

 地区の公民館我が家の近くにがある。昨年の秋(?)頃、ここに「新・熊本市史」全巻が備え付けられ、貸し出しが可能になったとの回覧板が回ってきた。
新年5日に訪ねたら正月休みであった。週明けは天気も悪く随分寒い日が続いて、今日改めて出かけて借りだすことができた。
なんと私が借りだし第一号だった。
近世史に関する通史編・史料編の数冊の購入方を考えていたが、本棚は満杯で収納に頭を抱えていてそれどころではない。
こんな近くに貸し出してくれるところがあり、購入の必要もなさそうだ。
「今迄数か月借る人はまったく無かったし、二週間でも三週間でも結構ですよ」といわれたが、まことにありがたい話ではある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■新刊ご紹介「伊能忠敬没後200年記 御用測量・熊本県資料集」

2018-01-12 07:04:44 | 書籍・読書

今年は伊能忠敬没後200年だそうな。これを前にして熊本の郷土史家の平田稔氏が熊本県下の史料を集められて、145頁に及ぶ「御用測量・熊本県資料集」を昨年12月に発刊された。
内容を拝見すると、まことに貴重な史料ばかりである。資料収集の時期はちょうど熊本地震の前後の事で、大変なご苦労がおありだった様だ。
氏は出版業を営んでおられ、自らもいろいろの編著書を物にして居られるが、今回のこの資料集も注目に値するものである。

            購入は たまきな出版舎

左の本は既に所蔵しているものだが、伊能忠敬研究会の名誉代表の渡辺一郎氏の著になるものである。
まだ完読には至っていないが、これを機に再度精読しようと思っている。

            伊能忠敬研究会     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする