真田丸の謎―戦国時代を「城」で読み解く (NHK出版新書 474) | |
千田嘉博 | |
NHK出版 |
- 第一章
- 真田信繁と大坂の陣
- 第二章
- 真田丸の謎に迫る
- 第三章
- 真田氏の城づくり
- 第四章
- 戦国の城から天下人の城へ
- 終 章
- 真田丸を歩く
信繁が真田丸を舞台に戦った大坂の陣は、戦国時代の最後に位置する出来事でした。信繁は3000の寡兵で20万の大軍を打ち負かしました。その詳細は、真田丸の遺構が残っていないため、これまで謎に包まれていました。しかし近年、発掘調査や史料から、真田丸が戦国時代を通じて涵養された、築城技術の粋をこらしたものだったことが明らかになってきました。
真田丸の詳細からは、なぜ信繁が圧倒的な多勢に無勢で勝てたのか、そこにどのような戦略があったのか、ひいては信繁とはどのような人物であったかが生き生きと浮かび上がってきます。果たして信繁は伝説通りの「日本一の兵」だったのでしょうか。城郭考古学の第一人者による力作、ぜひご一読ください。
(NHK出版 山北健司)