鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

Vol.100『「天」と「世」とは絶対的に対立している』(7章)

2005年11月04日 | ヨハネ伝解読

~~ご訪問下さったあなたへ

  お元気ですか?
 「鹿嶋春平太チャーチ」です。

 いま「ヨハネ伝解読」をやっています。
 そのうちまた、新しいテーマに移ります。

「解読する」というのは、「考える」ことです。
 「考える宗教」を楽しみましょう。



                        





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=聖句=
 「あなたがたは、どうしてわたし(イエス)を殺そうとしている(seek to kill)いるのか?」(7章19節)
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 イエスは、続いて、突然飛躍したような言葉を発しています。

 彼はユダヤ教の高僧たちにたいして、「モーセはあなた方に律法を与えたではないか。なのにそれを行う者は一人もいない」といいましたね。高僧たちは、行っているつもりでいます。

 ところが、イエスは彼らに対して、律法の真意を全くわかっていないといっている~~という。そういうすれ違いがあることは、前述しました。

 それはそれでいいでしょう。
 ところがイエスはそれに続いてこんなことを口に出します。「あなた方は、なぜ私を殺そうとしているのか」(19節)

 突然話が変わって、ビックリしますね。
 だが事実はそうなのですね。

 ユダヤ教の僧侶たちは、この時すでにイエスを殺そうとして機会をうかがっています。諜報員・兼・殺し屋を送っているのです。刺客かな? だから、イエスは、祭りの前半にはエルサレムに来なかったのでしたよね。

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 けれども、今神殿でイエスの説教を聞いている多くの群衆にはそれは見えません。だから彼らは言うのです。
 「あなたは悪霊にとりつかれているんじゃないのか? あなたを殺そうと思っている人などいるものか」(20節)

       ~~と。彼らがそういうほど、高僧たちは、イエスを殺そうという気配を全く見せませんでした。

 だが、イエスは、結局彼らは殺しに来る、という確信を持っていました。理由は、天(天国)と世(宇宙)とは絶対的に敵対関係にある、ということを知り抜いていたから、ということになるでしょう。なお、これに関わる聖書の空間イメージは、拙著「聖書のことがよくわかる本」(中経出版)などで確かめてください。

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 聖書では、この世(宇宙)は、創主に対抗した天使たちを一時的に閉じこめた牢屋ということになっています。その天使の長は、創主に対抗したが故にサタン(悪魔)に変質しています。悪魔は、創主のなす事に敵対する本性を持つに至っているのです。

 だが、それに関する証拠は、まだ行動として現れていません。だから証明されておりません。証明されたら、裁きがなされます。それまではとりあえず、悪魔は宇宙という牢獄に閉じこめられている容疑者という論理です。

 その状態で悪魔は、言ってみれば、宇宙という牢屋の中で牢名主として君臨しているという図式です。

 その牢屋の中に創主の子イエスが、創主(天国)の言葉を持ってやってきます。悪魔の本性は、そういう存在は殺すという風にしか働かないようになっています。それはまだ、行為になって現れていない。だが、いずれはそうなっていくしかない、というわけです。後に悪魔はユダヤの僧侶たちに、殺意の意識を実行させていきます。

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 だからイエスはもう、殺されるのは必定と悟っているのです。そこで、もう当たり前であるかのように、こう言うのです。

 「今しばらくの間、私はあなた方と一緒にいるが、それから、私をつかわされた方のみもとにいく」(7章33節)

 これは、十字架刑死をし、復活して、弟子たちに宣教命令を与え、天国に上る、という一連の行為を意味しています。だけど、この段階で、群衆にそんなことわかるわけがありません。彼らは互いにこう言います。

 「彼は、ギリシャ人の中に離散しているユダヤ人のところに、教えを述べに行くつもりでもいるんだろうか・・・」と(35節)。


コメント
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