すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

それは、望んだ道なのだ

2022年05月08日 | 読書
 いろいろな忙しさ、いや楽しさのせいで読書は捗っていない。
 読みかけの本が二つあるが、GWになって読了と言えるのは、また次の2冊だけだ。

『君の夢 僕の思考』(森 博嗣  講談社文庫)

『議論の余地しかない』(森 博嗣  講談社文庫)


 そしてこれらはフォトエッセイという形で、しかも今までの著書からの引用をもとに編集されたもの。量的にはずいぶんと少ない。

 ただ『議論の・・・』には巻末に糸井重里が「ぼくの森博嗣さんのたのしみ方」という文章を寄せていて、これが興味深かった。

 「森博嗣さんのことは、これまで『消費』の達人として鑑賞してきたのです。」と糸井は書く。
 また「金遣いのかっこいい人」という表現もしている。

 この言い方は、いわゆる「生産に価値がある」といった常識的思考に、ゆさぶりをかけてくれる。
 糸井が使う「消費」ということを、突き詰めて考えてみれば、間違いなく生き方そのものに通じると改めて思った次第…。

 森博嗣の小説は読まないが、結構エッセイ本は手にしていて、彼が語ることは結局のところ、いかに自分の好きなことをやるかだったと、今さら思い出す。

 少しサボった手習いに、この一節を選んだ。



 これは「望んだ道」と題された文章の中にある。

 優先順位と言い換えができるかもしれないが、常にそれが自分が望んだ道だと突きつけられると、また別な感情が湧いてしまう凡人。