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「初恋温泉」吉田修一

2011年03月12日 19時04分51秒 | 読書(小説/日本)


「初恋温泉」吉田修一

前回読んだ「悪人」が面白かった。
そこで、他の作品も読もうかな、と。
短編集だけど、なかなかつぶぞろいで楽しめた。
特によかったのが、タイトルになっている「初恋温泉」。
初恋の女性と結婚したが、温泉に出かける前に離婚を切り出される。
男性の心理も、女性の心理もよくつかんでいる、これは巧い。
印象に残る文章を紹介する。

P11
別れたいと思う気持ちは、いつの時点で口から出てくるのだろうかと重田は思う。
別れたいと思ったときか、それとも別れようと決めたときか。


P48
「幸せなときだけをいくらつないでも、幸せとは限らないのよ」と彩子が言った。
「どういうことだよ?」


これが分からないから、離縁されるんでしょうね。
でも、この重田さんの「分からない気持ち」も、よく分かる。

「悪人」より、だいぶタッチ
軽めの作品集。
文章も読みやすい、とても芥川賞作家の作品とは思えない。
芥川賞受賞作家で、エンターテイメント系の作品も書ける作家は珍しい。
私の知っている限りでは、田辺聖子さんくらい。
山田詠美さんも、そうだけど、「ベッドタイムアイズ」で芥川賞候補になったけど、受賞はしなかった。(残念)
その代わり、「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」で直木賞受賞。(これも、ある意味すごい)

PS
ところで、レジに持っていくとき、タイトル、ちょっと恥ずかしい。

【ネット上の紹介】
初恋の女性と結婚した男。がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ―表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。


竜王山(▲510m)

2011年03月12日 18時34分47秒 | 登山&アウトドア(関西)

久しぶりに、竜王山(▲510m)に登ってきた。
アプローチは、(前回同様)昨年完成した『茨木亀岡線付替道路』を利用。

往路はずっと上り坂なので、お買い物自転車ではキツイ。
その代わり、復路は楽ちん。
車作の村から、約1時間半~2時間くらいで登って降りることが出来
る。

アプローチ、安威川の横を自転車で走る。

朝食のため、魚を探している様子。

春を感じるけど、まだまだ寒い。

標識に従い、登山開始。

これが登山道、頂上近くは急登となる。

見晴らしやぐらからの景色。

無事下山、車作の村。

先鉾橋-阿武山登山口-車作-竜王山山頂(▲510m)
-車作-阿武山登山口-先鉾橋

【参考リンク】
竜王山▲510m、茨木亀岡線付替道路