「今日も怒ってしまいました」益田ミリ
益田ミリさんのエッセイ。
ところどころ四コマ漫画が挿入されている。
「まえがき」文章を一部紹介する。
怒りといってもいろいろある。
ムカムカする怒り、殴ってやりたいほどの怒り、爆発寸前の怒り。
わたしは時折、あまりにも腹が立ち、布団に入ってからも収拾がつかなくなることがある。
ああ言えばよかった、こう反論すればよかった。
頭の中で怒りがうねりはじめると、天まで届きそうなねじり飴のように長くなり、おもたーい気持ちになる。
しかし、それは、まだ楽チンな怒りなのである。
怒りだけの怒りは救われている。
いちばん苦しい怒りは「哀しみ」が入っている怒りだ。
わたしは眠れないほどに怒っている自分自身にいつも質問する。
「その怒りに、哀しみはあんの?」
さらに、もうひとつ文章紹介。(P170)
わたしの友達に、結婚して5年目の女性がいる。
「子供が欲しいけど出来ない」
前々から言っていた彼女のセリフが、最近、一層苦しそうに聞こえる。
いろんな人から「お子さんはまだ?」攻撃にあっているようで、彼女は、この質問をされそうだなと感じとった瞬間、両耳をふさぎたくなるのだという。
子供ができるのは当然。
自分の当然が、人を傷つけていることもわからない。
人の心に土足で上がっちゃだめなの!!
[要旨]
女の怒りもいろいろある。大阪から上京して文化の違いに驚いた「戸惑い怒り」。家族のボケをあかるく嘆く「つっこみ怒り」。愛するペットに対するひどい仕打ちに涙する「本気怒り」まで…。それでも怒りはためこまず、笑い飛ばしましょう!怒って笑って、最後はスッキリ。ストレス解消型エッセイ&4コママンガ。
[目次]
今日の言葉;クリーニング;スペシャルコース;交通事故;長電話;同窓会;使用中;花泥棒;パチンコ;考え過ぎ;漢字知らず;無欠席;部屋探し;100円玉;里帰り;キャッチセールス;青春;芸能人;机の下;チビのお墓;短気;プチ金持ち;テレビ出演;好き嫌い;サンタもいいけど;夢話;テレビに出る人;大バカもん;夢のためなら