「別冊図書館戦争」(1)有川 浩
このシリーズは全部で6冊ある。
本編4冊+別冊2冊、である。
次のとおり。
『図書館戦争』
『図書館内乱』
『図書館危機』
『図書館革命』
『別冊 図書館戦争I』
『別冊 図書館戦争II』
ハードカバーで買うと、「おまけ」の短編が付いてこない。
だから、もしこれから読もうと思う方は、文庫本で読んだ方が良い。
さて、本編のような雰囲気を期待して読んだら、かなり違った。
えらく甘い、甘味濃度が高い。
オビの文句を読むと・・・『ベタ甘モード全開の、大人気シリーズ番外編第1弾』、とある。
さらに、 『恋愛成分が苦手な方は、十分に体調を整えてお読み下さい』、と。
・・・どうりで、しんどかったはずだ。
読んでいて、行き詰まって、何度も休憩をいれた。
「本編だけ読んで、止めておけばよかった」、と後悔したほど。
でも、フト思った。
これだけ甘い内容を書けると言うことは、そうとう辛い内容も書けるはず。
人生表裏一体、である。
だから、有川浩さんが、桐野夏生さんクラスのエグい話を書いてもおかしくない、と思う。
単に、針が甘い方に傾いているに過ぎない。
相当シビアな話を書けるはず、と読んでいて思った。
実際、シリーズ本編では、女性同士の陰湿な「いびり」がリアルに描写された。
PS
別冊は、第2弾が残っている。
最後の1冊を読むかどうか、検討中。
【ネット上の紹介】
晴れて彼氏彼女の関係となった堂上と郁。しかし、その不器用さと経験値の低さが邪魔をして、キスから先になかなか進めない。あぁ、純粋培養純情乙女・茨城県産26歳、図書隊員笠原郁の迷える恋はどこへ行く―!?恋する男女のもどかしい距離感、そして、次々と勃発する、複雑な事情を秘めた事件の数々。「図書館革命」後の図書隊の日常を、爽やかに、あまーく描く、恋愛成分全開のシリーズ番外編第1弾。本日も、ベタ甘警報発令中。