百醜千拙草

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強さの秘密、大阪デモ

2011-02-15 | Weblog
国策捜査で検察に嵌められ、検察と癒着した裁判所から不公平な実刑判決を受け、「それでも国の決めたことだから従う」と言って、収監された鈴木宗男氏、その獄中からの最近の手紙を読みました。(http://www.tokyo-sports.co.jp/hamidashi.php?hid=12083)

手紙の大半は、国策捜査で冤罪を着せられた鈴木氏自身の経験を踏まえて、現在、同様に政治失脚を図られ、国家権力の暴力に晒されている小沢氏への激励なのですが、私は手紙の最初の部分を読んで、心を動かされました。その部分を転載します。

昨年12月に東京拘置所から栃木にある喜連川社会復帰促進センターへ移送され、はや2か月がたちました。これまでの刑務作業は紙袋作りなどを行っていましたが、1月に入ってからは本格的作業に従事しております。
センター内にある病棟の衛生係で朝、昼、夕食の配食や食事後の回収作業などをしています。食事がない日はありませんから365日、毎日になります。出来上がったおかずを手際よく公平に皿へ分けるのですが、ここが気を遣うところです。ほかにも毎日、仕上がった洗濯物を各室へ届け、平日は週2回、施設にある本 (官本)の貸し出しの役目もあります。今、まさに修行中の身といった具合です。


淡々と所内での生活を綴っておられます。そこには「国策捜査で嵌められて、刑務所内の雑用をやらされている」というような恨み節は全く見られません。鈴木氏がおかずを公平に皿へ分けるのに気を使っている様子が目に浮かびます。選挙区の、そして国家の代表としてロシアを初めとする外交に尽力してきた政治家の鈴木氏が、この刑務所内の小さな作業にも、同様に真摯に取り組んでいる様子が滲んできます。「修行中の身」という言葉に、鈴木氏の謙虚さ、誠実さが表れていると思います。

この鈴木氏の強い心の源泉は何なのでしょうか。国の代表としての仕事にも、そして刑務所内での小さな仕事にも、同じ様に心を砕いて誠実に努めようとする態度、理不尽な国策捜査で冤罪を着せられて苦境に立たされてなお、怒ったりふてくされたりすることなく、静かな心で与えられた仕事に誠意をもって取り組むことができる、その心の強さの源とは、謙虚さと感謝の心であろうと、私は察しております。収監前に、ムネオ日記に記されたように、この理不尽な運命に際しても、家族や支持者の人々、多くの現役政治家の信頼と友情を持つ事ができたことに感謝し、幸せだと実感できる能力、それが、鈴木氏の強さの秘密だろうと思うのです。
 この鈴木氏と同じ境遇に落とされたら、空きカンとか岡田氏とか悪徳弁護士とかマエハラ氏とかの「人間のできていない」連中ならどういう態度を取るだろうかと想像せずにおれませんでした。鈴木氏のように静かな心で、真摯に作業に取り組むなどということが、彼らにできるのでしょうか?

最近、読み出した本、「thanks! How the new science of gratitude can make you happier; Robert A Emmons, Ph.D. 日本語訳、Gの法則-感謝できる人は幸せになれる」には、感謝の念を持つことが幸福感に繋がることを科学的データをもって考察されてあります。最初に、スティーブンキングが交通事故で車にはねられて多発骨折などの大けがをしたときに、彼が「ありがたいことだ」と言ったというエピソードが紹介されています。「自分をはねた運転手が殺人者にならなくてよかった、神のご加護だ」と言ったそうです。人は苦しい時ほど、「ありがたさ」に気がつくものです。私も「感謝の念を持つこと」の有用性を苦境の中から学びました。
 感謝する習慣というのは、トレーニングで身につけることができるようです。若いころ、健康で、自分が有能だと信じていて、自分は自分一人の力で生きていると思っている時、人はしばしば傲慢になり、謙虚さを忘れ、人間は奇跡のような恵みの上に生きているということを理解できません。それが理解できないと、なかなか幸せになれません。私も若い頃は、うつ傾向が強くて苦しみました。エゴが大きければ大きいほど、うぬぼれが大きければ大きいほど、謙虚になることを覚えられず、幸せから遠ざかるになるのだろうと思います。私は、年を取ってから、うつになることが少なくなりましたが、その理由は多少は謙虚になることができて自分の境遇が恵まれていることを実感できるようになったからではないかと思っています。
 日本語で感謝するときに「ありがとう」と言います。良いことはなかなか有ることではない、という意味でしょう。感謝の対象は、その縁起であり、あえて言うなら有り難いことを起こしてくれた「神」だと思います。ならば、人間の力を越えた偉大なものの存在の前で謙虚になって言う言葉が、「ありがとう」ではないでしょうか。感謝できる能力というのは、自分よりも偉大なものの存在をacknowledgeし、その前に謙虚になれる能力と密接な関係があると私は思っております。

鈴木氏の強さとは、刑務所内の衛生係の仕事をさせられながら、させられているという意識さえなく、「修行中の身」だと思える心、刑務所の雑用でさえ、天が与えてくれた成長の機会だと謙虚に感謝できる心ではないかと私は思います。


さて、先の土曜日、第二回目の『市民が訴える 「大阪宣言」の会 御堂筋デモ 2011.02.12』が行われました。オンラインのビデオ(http://www.ustream.tv/recorded/12637562#utm_campaigne=synclickback&source=http://sassanarimasa200.blog59.fc2.com/&medium=12637562)で様子を見ました。その様子をブログ、「日々坦々」にレポートされていましたので、転載します(http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-888.html)。

このデモを見ていて感じたのは、これは明らかに「菅内閣倒閣デモ」だということである。
「菅内閣は国民の敵だ!」
「消費税を上げるな!」
「菅内閣は即刻退陣せよ!」

とシュプレヒコールも過激だった。
マスコミや検察に対しては、
「マスコミは国民の敵だ!」
「マスコミは恥を知れ!」
「マスコミは偏向報道をするな!」
「記者クラブを解散せよ!」
「検察は裏ガネを返せ!」
「検察審査会は解散せよ!」

また
「チュニジア・エジプトに続け!」
「小沢政権を樹立しよう!」
というものもあった。

コースも難波の繁華街で人通りが多く、最後列には途中から加わったように、最初より長い列が出来ていた。
人が多いところでは「フレフレ小沢!」や「小沢コール」が随所で鳴り響いた。

主催者発表では800人ということだったが、もっといたように感じたのは、一人ひとりが声が出ていて、拡声器を持っていた人がたくさんいた事もあったと思う。


ビデオでは、「国民をバカにするな」というシュプレヒコールもありました。このデモに集った人は、少なくとも、

1) 記者クラブで国家権力と癒着し、捏造偏向報道で国に都合の良いように国民を洗脳してきたマスコミの罪、
2) 官僚組織が国家権力を利用して税金を横領し裏金づくりをしてきたこと、
3) 小沢氏の一連の資金疑惑が官僚組織の利権構造にメスを入れようとする小沢氏の失脚を狙った謀略であること、
4) 空きカン一派が政権運営能力ゼロである上に保身のためには国民や仲間を裏切ることを屁とも思わない見下げ果てた卑怯者であること、

を知っていて、行動を起こされました。

官僚組織やマスコミにバカにされ利用されてきたことに気づく国民はますます増えるでしょう。去年、東京を皮切りに各地で自然発生的に始まったこの手のデモ、参加人数はまだまだ少ないですが、ガス抜きで終わるのではなく継続していっているところが頼もしいです。私は参加がちょっと困難なので、こうして陰ながら応援している次第です。

それにしても、イエメンでの約千人の反政府デモは報道するくせに、これまで日本各地で10件はあった千人規模のこれらの市民デモを(東京新聞以外は)一切、無視して来た日本のマスコミ、さすがは偏向捏造報道の詐欺商法、付ける薬がありません。

民主党役員会議で小沢氏の「党員資格停止処分」を決議したとのこと。この中途半端な処分の決議をするところに、この政権政党幹部のアホが丸出しになっています。無罪の自党のしかも政権交代の功労者に「処分」をしたという事実は、そのままこの空きカンどもにブーメランとなって返ってくるでしょう。一方、党員資格処分などという殆ど何の実効もない処分では、小沢氏の力を削ぐことになりません。ま、最悪の判断ですね。「処分不要」として裁判にまかせるとでも言っておれば、まだ将来に繋がったのに、自ら袋小路に入り込みました。つける薬がありません。
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