収束が見えない原発事故、マスコミは今日は何トンの水を放水した、放射線レベルが微妙に下がった、そういう表面的な話ばかりをしています。この手の報道を聞くと、昭和天皇崩御の時を思い出します。
昭和天皇が危篤に陥った時、マスコミは天皇のバイタルサインを毎日報道しました。今日の体温は何度、脈拍、血圧はいくら。熱が下がった、脈が落ち着いた、血圧が下がった、そんな調子で、天皇がすい臓がんの末期でどんなにもっても数ヶ月で亡くなるという本質について語られることはありませんでした。それは、多分、昭和天皇がまもなく亡くなるということは誰もが何となくわかっていて、そしてそれに対してはどうすることもできず、議論するような対象でもないので、要するに、体温と脈拍ぐらいしか伝えるものがない、そういうことだったのでしょう。
しかし、今回の放射線事故は、焼け石に水を多少かけて温度が微妙に下がった、下がらなかった、と近視思考している場合ではないと思います。正しい情報に基づいて、最善から最悪の想定外の事態までを想定しシミュレートし、それを適切に国民に知らしめ、彼らが自分自身で状況を判断して、彼ら自身の責任において最適の行動を選択できるようにするのは政府、東電の責任であるはずです。しかし、彼らがその義務を誠実に遂行しているとは思えません。
事実、数日前のニュースによると、アメリカは日本が出してくる情報が信用できないと不信を募らせ、独自の調査チームを派遣する一方で、ルース大使を通じて空きカンに圧力をかけ、小沢氏、鳩山氏、マエハラ氏と会談させたとのこと。小沢氏、鳩山氏にマエハラ氏という取り合わせが妙だな、と思っていたら、アメリカに脅かされての会談だったというウワサで、謎が解けました。つまり、マエハラ氏はずっとこの政権でのアメリカの使いパシリをやっていたのに、献金スキャンダルを仕掛けられて辞任してしまったため、アメリカが日本政府の(本音の)情報を手に入れることが出来なくなったということのようです。そして、宿敵の小沢氏、鳩山氏を空きカン会談させたということは、アメリカは空きカンが全く使い物にならないことを腹に据えかねたということであり、この急場はたとえ敵であっても能力のある人間を使う方が益が多いと計算したということなのかも知れません。
報道される情報については、「今日は80トンの水を放水した」というのと、「今日は80本の竹槍をB29に向かって投げつけた」というのとどう違うのかを説明しないといけません。水を放水して冷却するというような手段しか取れないということは、放射線の制御が極めて困難であるということを意味しています。政府や当事者、専門家に期待されていることは、このような方法が奏功した場合、しなかった場合、そして効果をどう評価し、どういう場合にどういう危険が考えられるのか、どういう状態になれば住民は東日本から避難すべきなのか、判断を下すことができるようなレベルの情報を供給することです。アメリカは、空きカンのいつもの「全力で努力したい」とか「しっかり協議してしっかりやっていきたい」とか、「石に齧りついてもやめない」とか全く何の意味もないお役所答弁を聞かされたのでしょう、それでヒラリー国務長官が激怒したという話です。
それにしても、空きカンのドアホぶりにはハラワタが煮えくり返りそうです。悪徳弁護士を副官房長官に据えたのも噴飯ものでしたが、今回、わざわざ閣僚ポストを増やしてまで、野党から入閣させようとしたという話を聞いて、コイツは、どこまで根性が腐っているのか、と思いました。ドサクサにまぎれて、平常時では絶対不可能な大連立を姑息に成立させ、かつ責任を野党にも押し付けて、オノレの身を守りたいという浅ましい考えが丸見えです。恥も外聞もないというのはこのことでしょう。
私が過去に書いたものを見てみると、五、六回は原子力反対のエントリーを書いていました。「直せないものを壊さないで」かつてセヴァン スズキさんは環境破壊にプロテストして言いました。原子力発電で生み出される大量の放射性物質を人間は無害にする術を持ちません。原子力を使い続けるということは、人間が自分自身では処理する事の出来ない危険をどんどん増やして、そのツケを複利で将来に先送りしているということです。このまま原子力を使い続けると、いずれ将来のわれわれの子孫がわれわれの利己的な行いによって滅亡することになるでしょう。腹立たしいことに、原発を推進しようとしている連中は、将来の危険よりも、現在の自分の利益のことのほうが百倍も大事だと考えているのです。
原子炉時限爆弾 広瀬 隆 (著) ダイヤモンド社
調べてみると、原爆の恐ろしさを知っているはずに日本に、電力供給の観点からは必ずしも必要のない原子力発電所が50以上も立っている理由は、CIAの手先であった読売の正力松太郎の権力欲に帰するようです。原子力発電技術を日本に売りたかったアメリカと権力の道具に使いたかった正力の利害が一致し、正力は原子力委員会初代委員長に就任し、(極端な話)アメリカの利益のために日本に原子力発電所を林立させることになったワケです(原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史 (新潮新書) [有馬哲夫著]。日本の原発は最初から国民のためでも日本のためでもなく、アメリカと正力個人の利益のためのものでした。そして、日本の原発はどんどんと利権者を生み、「悪の巣窟」と化して行きます。例えば、原発利権とヤクザと原発奴隷についての話が、下のブログにあります。
極道マンガにみる『原発利権』の真相 ~”原発奴隷”の実態~
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/3a7cf0d2de811ed226036447e5b390e6
ついでに、20年前、東芝EMIから発売中止になったRC サクセッションのカバーズというアルバムの中の「サマータイムブルース」がYouTubeで現在、大ヒットしているようです。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=aJdMa1VI0do#at=266
最後に、自分が正しいことをしているから国が自分の身の安全に責任を持ってくれる筈だと考えている日本人も多いかも知れませんが、そういうのは思い込みにしか過ぎません。国民は真実を知り、自らの身は自分自身で守るしかないことを自覚する必要があります。この国の政府とマスコミは、己の保身のためには、真実を隠蔽し、責任を投出し、一般国民を犠牲にすることを何とも思っておりません。
昭和天皇が危篤に陥った時、マスコミは天皇のバイタルサインを毎日報道しました。今日の体温は何度、脈拍、血圧はいくら。熱が下がった、脈が落ち着いた、血圧が下がった、そんな調子で、天皇がすい臓がんの末期でどんなにもっても数ヶ月で亡くなるという本質について語られることはありませんでした。それは、多分、昭和天皇がまもなく亡くなるということは誰もが何となくわかっていて、そしてそれに対してはどうすることもできず、議論するような対象でもないので、要するに、体温と脈拍ぐらいしか伝えるものがない、そういうことだったのでしょう。
しかし、今回の放射線事故は、焼け石に水を多少かけて温度が微妙に下がった、下がらなかった、と近視思考している場合ではないと思います。正しい情報に基づいて、最善から最悪の想定外の事態までを想定しシミュレートし、それを適切に国民に知らしめ、彼らが自分自身で状況を判断して、彼ら自身の責任において最適の行動を選択できるようにするのは政府、東電の責任であるはずです。しかし、彼らがその義務を誠実に遂行しているとは思えません。
事実、数日前のニュースによると、アメリカは日本が出してくる情報が信用できないと不信を募らせ、独自の調査チームを派遣する一方で、ルース大使を通じて空きカンに圧力をかけ、小沢氏、鳩山氏、マエハラ氏と会談させたとのこと。小沢氏、鳩山氏にマエハラ氏という取り合わせが妙だな、と思っていたら、アメリカに脅かされての会談だったというウワサで、謎が解けました。つまり、マエハラ氏はずっとこの政権でのアメリカの使いパシリをやっていたのに、献金スキャンダルを仕掛けられて辞任してしまったため、アメリカが日本政府の(本音の)情報を手に入れることが出来なくなったということのようです。そして、宿敵の小沢氏、鳩山氏を空きカン会談させたということは、アメリカは空きカンが全く使い物にならないことを腹に据えかねたということであり、この急場はたとえ敵であっても能力のある人間を使う方が益が多いと計算したということなのかも知れません。
報道される情報については、「今日は80トンの水を放水した」というのと、「今日は80本の竹槍をB29に向かって投げつけた」というのとどう違うのかを説明しないといけません。水を放水して冷却するというような手段しか取れないということは、放射線の制御が極めて困難であるということを意味しています。政府や当事者、専門家に期待されていることは、このような方法が奏功した場合、しなかった場合、そして効果をどう評価し、どういう場合にどういう危険が考えられるのか、どういう状態になれば住民は東日本から避難すべきなのか、判断を下すことができるようなレベルの情報を供給することです。アメリカは、空きカンのいつもの「全力で努力したい」とか「しっかり協議してしっかりやっていきたい」とか、「石に齧りついてもやめない」とか全く何の意味もないお役所答弁を聞かされたのでしょう、それでヒラリー国務長官が激怒したという話です。
それにしても、空きカンのドアホぶりにはハラワタが煮えくり返りそうです。悪徳弁護士を副官房長官に据えたのも噴飯ものでしたが、今回、わざわざ閣僚ポストを増やしてまで、野党から入閣させようとしたという話を聞いて、コイツは、どこまで根性が腐っているのか、と思いました。ドサクサにまぎれて、平常時では絶対不可能な大連立を姑息に成立させ、かつ責任を野党にも押し付けて、オノレの身を守りたいという浅ましい考えが丸見えです。恥も外聞もないというのはこのことでしょう。
私が過去に書いたものを見てみると、五、六回は原子力反対のエントリーを書いていました。「直せないものを壊さないで」かつてセヴァン スズキさんは環境破壊にプロテストして言いました。原子力発電で生み出される大量の放射性物質を人間は無害にする術を持ちません。原子力を使い続けるということは、人間が自分自身では処理する事の出来ない危険をどんどん増やして、そのツケを複利で将来に先送りしているということです。このまま原子力を使い続けると、いずれ将来のわれわれの子孫がわれわれの利己的な行いによって滅亡することになるでしょう。腹立たしいことに、原発を推進しようとしている連中は、将来の危険よりも、現在の自分の利益のことのほうが百倍も大事だと考えているのです。
原子炉時限爆弾 広瀬 隆 (著) ダイヤモンド社
調べてみると、原爆の恐ろしさを知っているはずに日本に、電力供給の観点からは必ずしも必要のない原子力発電所が50以上も立っている理由は、CIAの手先であった読売の正力松太郎の権力欲に帰するようです。原子力発電技術を日本に売りたかったアメリカと権力の道具に使いたかった正力の利害が一致し、正力は原子力委員会初代委員長に就任し、(極端な話)アメリカの利益のために日本に原子力発電所を林立させることになったワケです(原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史 (新潮新書) [有馬哲夫著]。日本の原発は最初から国民のためでも日本のためでもなく、アメリカと正力個人の利益のためのものでした。そして、日本の原発はどんどんと利権者を生み、「悪の巣窟」と化して行きます。例えば、原発利権とヤクザと原発奴隷についての話が、下のブログにあります。
極道マンガにみる『原発利権』の真相 ~”原発奴隷”の実態~
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/3a7cf0d2de811ed226036447e5b390e6
ついでに、20年前、東芝EMIから発売中止になったRC サクセッションのカバーズというアルバムの中の「サマータイムブルース」がYouTubeで現在、大ヒットしているようです。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=aJdMa1VI0do#at=266
寒い冬がそこまできてる
あんたもこのごろ抜け毛が多い
それでもTVは言っている
「日本の原発は安全です」
さっぱりわかんねえ、根拠がねえ。
あんたもこのごろ抜け毛が多い
それでもTVは言っている
「日本の原発は安全です」
さっぱりわかんねえ、根拠がねえ。
Wikipediaから: 本来は、所属レコード会社の東芝EMI(現・EMIミュージック・ジャパン)から1988年8月6日(広島平和記念日)に発売される予定だった。しかし、「ラヴ・ミー・テンダー」と「サマータイム・ブルース」で反核・反原発が歌われており、特に後者は露骨な原発批判のため、自身が日本の原子炉サプライヤーでもある親会社の東芝からの圧力がかかったと言われており[要出典]、先行シングル「ラヴ・ミー・テンダー」(6月25日発売予定)ともども、「素晴らしすぎて発売できません」という新聞広告(1988年6月22日付全国紙)と共に発売中止となる。
最後に、自分が正しいことをしているから国が自分の身の安全に責任を持ってくれる筈だと考えている日本人も多いかも知れませんが、そういうのは思い込みにしか過ぎません。国民は真実を知り、自らの身は自分自身で守るしかないことを自覚する必要があります。この国の政府とマスコミは、己の保身のためには、真実を隠蔽し、責任を投出し、一般国民を犠牲にすることを何とも思っておりません。