百醜千拙草

何とかやっています

使いパシリ

2011-03-08 | Weblog
マエハラ氏、外相辞任ですか。とにかくこの人が空きカンの次に首相になるという筋が消えそうで良かったです。この人はトップに立つ政治家としては危うすぎます。

外国人からの少額の献金ばかりが強調されていますが、多くの人が指摘しているように、一番の問題は510組系の893企業からの献金を偽装したということでしょう。この問題をマスコミはあたかも単純ミスのように報道して終わりにしているわけですが、そんなワケはないだろう、というのが普通の人の感覚でしょう。地上げ屋さんのブログによると、京都のこの人の後援会長は、マエハラ氏と893関係のつきあいに嫌気がさして止めたというウワサだそうです(http://latache1992.blog56.fc2.com/blog-entry-403.html)。
私はマエハラ氏は空きカンの飼い主から一緒に捨てられたのだと読んだのですが、この事件を矮小化しようとする意図が感じられるマスコミ報道をみると、このマエハラ氏のスキャンダルを仕組んだのは別にいるのか、カン降ろしを危惧した空きカンか悪徳弁護士という内部犯行かと思ったりします。ならば、まるで連合赤軍か中核革マル、意地と欲での子供のケンカという下らないレベルで、悲しすぎます。

週末、柳田先生のブログの中で沖縄タイムスの記事が引用されていました。これについて一言。

米国務省のメア日本部長(前駐沖縄総領事)が昨年末、米大学生らに国務省内で行った講義で、日本人は合意重視の和の文化を「ゆすりの手段に使う」「沖縄はごまかしの名人で怠惰」などと発言していた。

つまり、グダグダ言っていつまでも日米合意を履行しない、と怒っているわけですが、これが、アメリカが宗主国で日本は属国だという、アメリカ人の常識の表れだと私は感じるわけです。表面上は、この人のいう通りです。「十年以上も前に国と国同士が同意したのに、一歩も前進しない、日本人は不誠実で怠慢だ」というワケです。しかし、日米合意というのは日、アメリカの意志とその傀儡である日本の官僚組織とによって日本人や沖縄人の民意を無視して決定されたものだという部分が無視されています。

日本がグダグダと約束を守らないというアメリカ側の意見に関して、しばらく前の田中良昭さんの、キッシンジャー的に政治を読み解く(http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2011/02/post_248.html#more)という記事を思い出しました。一部転載します。

ところで冒頭「キッシンジャーは日本を馬鹿にしている」と書いたが、キッシンジャーに「日本人は分かり切ったことを受け入れず、ああでもないこうでもないと大騒ぎして、何を決めるにも15年はかかる」という発言があるからだ。キッシンジャーが指しているのは日本の幕末維新と戦後の15年である。
 「ペリー来航で開国も徳川体制の転換も分かり切った話である。それをすぐに出来ない日本は勤王か佐幕かで15年間もチャンバラを続けた。また戦後はアメリカに占領支配されたのだから、日米安保体制を受け入れるのは自明である。それを賛成だ反対だと騒いで落ち着くまで15年もかかった」とキッシンジャーは発言した。


アメリカは戦争で日本に勝ったのだから日本は属国であり、アメリカの要求を拒否することはできないという現実があるのにグダグダいうな、時間のムダではないか、という意識が向こうにはあるのですね。

そういうアメリカの意識に対して、戦後何十年もアメリカに貢いで来たのだからもういいだろう、そろそろより対等で有益な外交関係を作りたいと考えて来たのが角栄や小沢氏や鳩山氏であり、逆に対米従属路線を強化したのが小泉でありマエハラ氏だということでしょう。

日本がこれからも沈没しつつあるアメリカの使いパシリでいるのが国益だとは、私はとても思えません。
コメント
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