百醜千拙草

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4号機の危機、イランの核、プーチン

2012-03-06 | Weblog

先週の週間朝日で、広瀬隆さんが福島原発4号機の危険について警告されています。4号機の使用済み燃料保管プールは、人が十分に作業ができない状況にあることもあって、むき出しになっていて、10-15年運転期間相当のウラン プルトニウムの燃料が入っているということで、この冷却に問題が起こった場合、「昨年とは桁違いの放射能が放出される」ということです。そうなったらどうするのか。今でさえ、放射能が強くて十分作業ができない状態なわけですから、多分、本当にお手上げで、日本の半分は人が住めない土地になるということでしょう。その未知の惨状が誰も実感を伴って予測できないので、もう一度福島に地震が来て、4号機に異変が起きた場合のことを誰も考えないようにしているのでしょう。しかし、放射性物質の半減期を考えると、人間がいつか死ぬといういうのと同じぐらい、4号機の事故は確実におこることのように思えます。広瀬さんは「逃げる用意をして下さい」と警告されていますが、いったい、どこに逃げればよいのか。地球は一つで、その表面は水や空気でどこも繋がっているのですから、4号機がやられたら日本でなくても安全なところはないのではないでしょうか。

イランラジオの先日のニュースでは、フランスの調査機関が会見し、福島の放射能汚染レベルは長期間に渡って残ると見解を発表したという話もありました。イランラジオでのニュース報道は多分、日本やアメリカのニュースよりはよっぽど真実に近いでしょう。イランの核開発に対して、イスラエルやアメリカが非難を続けていますが、例えば「イランに圧力をかけるアメリカのシオニストロビー」という記事は、多分、アメリカで一般には絶対報道されないような情報でしょう。興味深いので、一部、転載します。

シオニスト政権イスラエルの高官が、ここ数日イランに対する好戦的な発言を拡大しており、「制裁がイランの核開発を停止させることに失敗したなら、イランの核施設を攻撃する」と脅迫しました。(中略)

こうした中、これ以前、アメリカ軍統合参謀本部のデンプシー議長が、今年2月1日に、イスラエルのネタニヤフ首相とバラク戦争大臣と電撃会談を行い、「オバマ政権はイランへのいかなる攻撃にも反対しており、アメリカを中東での新たな戦争に引き込もうとするイスラエルの圧力に屈することはない」と語りました。(中略)

明らかなことは、アメリカの大統領選挙での勝利は、シオニストロビーや彼らの候補者への支持と奇妙に結びついているということです。このため、アメリカの選挙で勝つのは、イスラエルとどれだけ強く結びついているかにかかっているのです。(中略)

アメリカとその同盟国は、イスラエルと共に、イランを平和的核開発からの逸脱、核兵器への獲得に向けた努力で非難し、こうした主張を一方的な制裁、国際的な制裁を行使するための口実として、さらには軍事攻撃への脅迫として利用しています。しかしながら、明らかなことは、イラン政府が警告を発しているように、このような対イランの措置は、断固とした回答を受け、中東を越えた地域に戦争を押し広げる可能性があるということなのです。

多分、この記事にあることは、知っている人は知っているはずです。しかし、アメリカ一般人はアメリカのユダヤ人がどんな力を持っていて、何を目指しているかは知らされていないし、ニュースは絶対このような情報は流しません。イスラムとテロを結びつけ、それを口実に中東へ侵攻したブッシュのウラにいた黒幕もこういう連中ということです。


ロシア大統領選でプーチンが再び大統領に選出されました。圧勝と本人は言っていますが、本当はどうなのか。プーチンが大統領になったことでロシア国内の緊張はむしろ高まって行くような気がします。一方、プーチンが「強いロシア」を文字通り目指した場合に、ロシアはイスラエル-イランの核をめぐる対立にどのように関与してくるのか興味深いです。再び東西が対立して冷戦状態へと向かうのか、イスラエル-イランの対立は、そのきっかけになりそうな気もします。

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