ちょっとゾッとするニュース。
大阪維新の会が次期衆院選に向けて候補者を養成する「維新政治塾」の開講式が24日、大阪市北区の大阪国際会議場であり、全国から応募した受講生約2000人が出席した。月2回開講し、5月下旬から6月上旬をめどに、リポートや面接により約800~1000人を「塾生」として選抜。街頭演説などを課して「候補者予備軍」を絞り込み、次期衆院選で約300人を擁立、200議席の獲得を目指す。
大阪市長になって何の仕事もしていないうちから、今度はいきなり国政で衆院200議席を目指すというこの人もこの人ですが、この「政治塾」とやらに2000人も応募したというのも何と言っていいのか。幕末のヒーロー気取りなのなら、司馬遼太郎の読み過ぎでしょう。
この話、大学生時代に行った怪しいアルバイトの説明会を思い出させます。高額イカサマ教材を訪問販売で売るというバイトで、バイト代は出来高制、売れなかったらゼロ。売れたらかなり高額のコミッションですけど、このイカサマ会社は売れたらはるかに大きな利益を得る上に、売れなくてもバイト代を払わなくてすむので殆ど何のリスクもありません。説明会での担当者は、弁舌が立ちます。日本の教育問題から説き起こし、いかに彼らが開発したイカサマ教材が役立つのか、熱意を持って語ります。仕上げは、貧乏学生には眩しいシャンなお姉さんが「頑張って下さいね」と笑顔で送り出します。多分、説明会に来た2割ぐらいはダマされたのではないでしょうか。もちろん、教育云々はただの建前に過ぎず、イカサマ教材で金を集めたらサヨウナラという詐欺に過ぎないのですが、「一緒に教育を変えましょう」みたいなことを熱意を込めて語られると、お互いカネ目当てなのを忘れて、その気になってくるから恐いです。しかし、一番の問題はその建前に「誠意がない」ことです。本当の目的は金儲けですから。教材はただの道具、カネにならないことがはっきりしたらサッと教育の話は忘れて別の詐欺ビジネスに移るのです。
この維新の会政治塾のやり口はこのイカサマ会社がバイトを集めるのと似ています。集まってくる塾生は、自腹で授業料を払い、自前で選挙費用を捻出し、この地域政党の国政進出のために働くのです。もちろんうまくいけば、コミッションとして自身の議員の地位というものがありますが、この大阪市長の得るものははるかに大きいわけです。問題は「商品」の中身です。その中身が本当に優れているのならそれでも良いでしょう。しかし、この地域政党が目指していると建前上言っているもの(政策)を吟味していみれば、イカサマとは言いませんが、別段、何の目新しさもないばかりか、売国政策で格差を拡大させた「コイズミ、竹中」路線にむしろ近いです。私、もっとも気に入らないのは、この人の行動が、どうみても「日本の社会を良くしたい」という誠実な思いから起こったものではなく、自分自身が上に立ちたい、という小人的欲望に駆られているように見えることです。人間、誰にでもエゴはあります。しかし、政治家である以上、「国民の生活が第一」でなく、おのれのエゴが第一の人間は、風向き次第で国民を裏切ります。このあたりが、20年来、同じ主張を愚直に繰り返し、常に官僚組織の脅威であり続けている小沢氏との決定的な違いではないでしょうか。この人、霞ヶ関や永田町に頼らない国づくりを目指すとか言っていますが、仮にこの地域政党が国政に出て大勢力になった場合、この大阪市長は、おそらく一瞬で霞ヶ関側に寝返るでしょう。空きカンやドジョウが野党から与党になった瞬間、180度転換したのと同じです。官僚組織を改革して国民のための政治を行おうとするより、官僚に上げ膳据え膳で面倒見てもらう方がラクだからです。それが、自分のエゴが一番、国民は二の次、と本音で思っている人間の一番の利益だからです。
私が、非常に危機感を覚えるのは、この大阪市長、挑発や扇動の「策」だけは極めて巧みだからです。この人はいろんなレバレッジを使って自分のパワーをどんどん上げてきました。しかし、パワーというものは何かの目的を達成するための道具に過ぎないという観点に欠けているような気がします。あたかも、パワーそのものを指向してしているようです。だから、この人はナントカに刃物のように危険だと私は思うのです。集めたパワーを正しく使うだけの実力があるようには見えません。これでは、安全設備や制御装置が十分でない原子力発電所みたいなものです。一歩間違えれば、周囲を広汎に巻き込んで破滅するでしょう。
もう一つの危惧は、一般国民の判断です。これまで、イカサマ商品にうんざりしている国民は、この「維新の会」という新商品はひょっとしたらイカサマではないのではないかという期待があるでしょう。そして、維新の会は「霞ヶ関と永田町」を一まとめに批判して、その期待を煽ります。加えて、この政治塾とやらで集めたアルバイトを使って訪問販売させるという手口です。国民は「商品」の中身を真に吟味する成熟した目が必要です。とくに相手が政治家の場合、商品を見る目よりももっと大事なのは、それを売っている人間を見る目と言えると思います。
因みに少し前の「美味しんぼ日記」に、扇動者としてのこの人の危険性を的確に指摘されている記事がありましたのでリンクしておきます。
もう一つ、片腹痛い話。ドジョウがまたまた「消費税増税法案に不退転の決意で政治生命をかける」と言ったというニュース。体は重いが言葉は軽い。一寸のドジョウにも5分の魂があるのかも知れませんが、国民はドジョウの政治生命がどうなろうと知ったことではないのですよ。国民の税金で食わせてもらっているのだから、自分の命のことよりも、まず国民のことを考えて喋ったらどうなのでしょうか。そして、厚顔にも、
首相は24日の講演で「一番やりたいことは、先送りする政治との決別だ。一体改革は決断する政治の象徴的なテーマだ」と訴えた。
という話。「税金に群がるシロアリ官僚を退治し、や天下りや渡りを無くす!」エラそうに街角や国会で演説ぶっていたのは誰でしたっけ?そう国民と約束したおかげて与党になれて、タナボタとは言え、与党党首になれたのではないのですかね。その国民との約束はどこまで先送りするつもりですかね。このように厚顔無恥の噓つきドジョウの言うことです、不退転の覚悟だとか政治生命を賭けるとか言うのもどうせウソでしょう。大体、消費税増税法案は仮に提出できたとしても通るわけがないのだから、この際、政治生命はさっさと自ら絶ってもらって、もっとマトモな人に場所を開けたらどうですかね。この税金ドロボーが唯一国民のためにできることは、一日も早く自ら退くことだけでしょう。(その後、ふと思ったのですが、あるいは、この人、消費税増税しないと本当に殺されるのかも知れません。「命を賭ける」とか軽々しく何度も言うのは、ひょっとしたらSOS信号なのでしょうか。実際、在職中に不審死した総理は複数いますから)
ここまで書いて、自民党的政治のパンツを剥ぐというブログの 「野田首相『命を懸けて!』は前代未聞の自爆テロ宣言」という記事を見つけました。以下抜き書き。
鳩山首相は「辺野古基地をやめる」という公約 で名誉ある殉死をした
野田首相は「消費税増税はしない」という公約を破る為 死ぬという
「自爆テロ」じゃないか!
自爆テロ宣言を 味方=民主党議員及び選挙で選んだ国民に向けて宣言する総理大臣
こんな狂った人間を総理にしておいて いや民主党代表でいいのか
いい加減にしろ! 世も末の末じゃないか!
狂った総理大臣 に対峙するためには狂わなければ 勝負ができない
「きち**に刃物」と戦うには「市長に橋下」しかいない
こんな変な政治をマスコミが煽ったから原発も爆発した野田