ふらんすに行きたしと思えども、ふらんすはあまりに遠し、というのは昔の話。今や世界中の空港のあるところなら1日もかからずにどこでもいけるようになり、外国旅行のありがたみもなくなりました。
今回、初めてパリとストックホルムとドイツに行くことになりました。知り合いの研究室でのセミナーと学位審査員というのが口実ですけど、半分は遊びです。ドイツはバッハの活躍した場所をじかに見てみたいと思っていたので、旅行の最後に付け足しました。知り合いのドイツ人に、ライプツィヒに行きたいというと、それならベルリンを拠点にすれば良いと言われたので、ベルリンに泊まって、ライプツィヒには電車で日帰り旅行の予定です。
昔は、外国に憧れたもので、「兼高かおる 世界の旅」を見るのが週末の大きな楽しみでした。先日亡くなられましたが美人だった兼高さんの山の手風の言葉を聞くだけでも十分エキゾティックでした。ところが、時代は変わり、いまやインターネットで情報はいくらでも手に入りますので、わざわざ用事もないのに外国に行くこともないか、という気分でした。年をとると旅行に限らず何かと面倒にもなりますし。しかし、多分、旅の楽しみは、触感や匂いというインターネットでは味合えないものに直に触れることなのでしょう。
今は昔ですが、私が子供のころは多くのフランス文化も輸入されていて、音楽でも70-80年代ぐらいまでは、シャンソンを始め、シルビー バルタンやフランス ギャルなど、ユニークなフレンチポップスは日本でも人気でした。そのせいか、フランスと聞いて連想するのは、そうしたフレンチポップスから染み出してくるような雰囲気です。だから、今回フランスに行って、数カ所行ってみたい場所があります。それは、自分の子供時代を間接的に再訪するということで、私にとっては、外国に対する子供の憧れをかきたてたフランス文化や外国の文化が溢れていた昔の日本を訪れることでもあります。
パリでの用事は1日で終わるので、まるまる二日は観光しようと思って、行きたいところを考えてみました。シャンゼリゼ、コンコルド広場、ルーブル博物館、そこから更に東へ移動、川を渡ってノートルダム寺院。できたらこれを歩いてみたいのですが。二日目はモンマルトルの丘、エッフェル塔とルクセンブルグ公園、多分、これで十分です。地元民に聞くと、 寺院のあるセーヌの島周辺を散策し、"Basserie"タイプのレストランに入って軽く飲みながらフランス飯を味わうようにと言われましたが、そんなオシャレは性に合わぬので、ウロウロした挙句に、ラーメン屋ということになるかもしれません。
記憶はかすかですけど、大阪万博の華やかさと賑わいは覚えております。その後、何度か訪れた万博公園の静けさ。パリの万博でエッフェル塔が作られた時もおそらくフランス版三波春夫がその下で万博音頭を歌ったのでしょう。地元民はエッフェル塔が嫌いな人が多いようですけど、子供の頃を懐かしんで万博つながりで行ってみたいと思っています。
エッフェル塔の下。多分70年代。
Jane BirkinとSerge Gainsbourgのこのビデオの風景が懐かしい雰囲気です。
Francoise Hardyのジャケット写真のバックのエッフェル塔。曇り空がいいです。
同じく、フランソワーズ アルディの"Comment te dire adieu"。この曲はユーミンの「まちぶせ」の元歌らしいですね。さらにこの曲のオリジナルは、"VERA LYNN - It Hurts to Say Goodbye (Top 10 Hit in 1967)". 子供の頃、遊園地は外国と同じ、別世界でした。
それから数十年、Alizeeのライブ映像の場所。ここはその地元民に聞いたところ、Nortre Dame寺院から北に川を渡ったところにある Place de l’Hotel de ville (City hall plaza)というところだそうです。 この広場の雰囲気が子供のころに想像していたフランスの感じがします。昔はAlizeeも可愛かったですな。
あいにくストックホルムではしたいことはありません。ここでは余り自由時間がないので、ちょっと散歩して、本場のリンゴンベリー ジャムを買いたいと思っています。仕事以外はホテルのそばでゆっくりします。
ライプツィヒは楽しみです。バッハ、メンデルスゾーンやゲーテのゆかりの場所を回る予定です。
というわけで、明日から二週間ほどお休みします。