とういうわけで、政権不支持率は七割に達するかの勢い、この検察庁法改正を機会にとアベ政権が政権維持のための姑息な対策が次から次へと明るみに出て(政権維持だけにかかわらず、経済、外交、コロナと政策のほとんどが姑息としか言いようがないですけど)、その対応ぶりがますます国民感情を逆撫でしています。いくらなんでも、政権も御陀仏だろうという気がします。まだ二割強ほど支持者がいるようですけど、この人々は国会で何が起こっているのか知った上で支持しているのですかね?今年の夏にアベは退陣、岸田氏が敗戦処理をしたあと、自民総裁は石破氏という予測がささやかれています。それでいいですけど、自民党と検察はモリカケ、桜に火炎瓶、キッチリ総括して貰いたいと思います。
アベ退陣で、独裁国家への道には歯止めがかかるだろうと期待しますが、香港では相変わらずデモが続いており、中国政府の強権的かつ違法な弾圧が続いています。香港の中国政府のやり方へ反発は、大人しい日本人の想像を超えたもので、彼らは力を持たない市民の権利や自由というものは極めて壊れやすいもので、全力で守らねばならないという意識があるのだと思います。
「和をもって尊しとする」文化では、個はしばしば全体のために犠牲になります。日本は全体主義、ファシズムに流れやすく、民主主義の精神が根付きづらい風土だと言えると思います。全体があっての個ではなく、個が集まるから全体ができるのだという意識の上に民主主義社会は構築されるべきです(当たり前ですが)。
個人が社会を作るにおいて、個人どうし利害の対立を解決して生活して上で、お互いの権利を尊重するという基本原則を守ろうとする意識が普通は自然と育ちます。そうでなければ、法に訴えることになるので、しょっちゅう裁判沙汰になって、気持ちよく生活できませんし。日本でよくある、いじめ、パワハラ、セクハラなど数々の嫌がらせ、気分の悪いものですけど、個人の自由と権利を守るために、お互いを尊重するという意識が乏しい未熟さが起こすのだろうと思います。
香港で起きている人権と自由の侵害は、日本にはずっとあって、それを問題だとさえ思わない人がまだ多いと思います。しかし、アベ政権が今回の検察庁法をコッソリ変えようとしたことに、これだけ多くの人々が反対し、結果として強行採決を阻止したことは、国民の意識が変わりつつあることの証拠だろうと感じます。アベ政権で一点良かったことをあげれば、国民に危機意識が生まれたことではないかと思います。世界の他の国では常識である「権力は腐敗するから監視しないといけない」ということを身をもって知る機会となったのではないでしょうか。弱い立場に置かれた時、最後に頼れるのは政府や役所のはずですが、アベ政権をみれば、その政府は国民に奉仕するという名目の裏で、己の利益拡大のためには、平然と国民を利用して、見捨てるのだといことがよくわかるのではないでしょうか。アベの縁故主義に基づく数々の犯罪的行為がモリカケ、桜と延々と国会で糾弾されてきて、それだけでも言語道断ですが、加えてアベの政策の何一つマトモに成功したものがなく、国民は貧困化の一途をたどり、沖縄基地問題、福島原発で被害者は見捨てられ、北朝鮮拉致被害者はアベはただの一人もとりかえせず、北方領土は3000億出さされた挙句にロシアにはロシアの固有の領土だとトドメを指され、トランプにはいらぬ米軍でさえ使わないポンコツ戦闘機を言い値で買わされ、消費税を増税し、コロナではマスクさえマトモに配れない、無双の無能さを見せつけてきました。そして、今回の黒川定年事件によって、人々は国会での出来事を知るようになり、アベが平気で心にもないことを言い、ウソを並べ、責任転嫁をして恥じない、ロクでもない人間であることが広まりました。なぜ、アベの不支持の最多理由が「人柄が信用できない」のか、これまでNHKを間に受けてきた人々も納得したのではないでしょうか。
"TRUST but VERIFY"という言葉はレーガン政権時に核軍縮でのロシアとの交渉時に使われて、広まったとされています。「政府だから、与党で選ばれた総理大臣だから」と盲信するのではなく、彼らがマトモに職を遂行しているかを監視するのは、民主主義国家の国民一人一人の義務であり、そうすることによって、弱い個人の権利と自由は守られると思います。
というわけで、アベ政権終了までカウントダウンに入ったと感じたこの数日でした。