青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

嫋やかな流れに沿って

2017年05月03日 07時28分00秒 | 飯山線

(北信の家並みの上を@戸狩野沢温泉~上境)

戸狩野沢温泉駅で後ろの2両を切り離し、身軽な体で北信らしい風景の中を行く飯山色123D。今日はこの123D(十日町から181D)を越後川口まで性根を据えて追って行く算段。まずは二発目、上境の手前で千曲川の対岸のR117から狙ってみる。そもそもそんなにスジが立ってないんでガツガツ追わなくても大丈夫ですよ~とは先達の弁ですが、信濃平からは戸狩での10分弱の解結作業があるのでなおのことゆっくりと先回りをする事が出来ます。


たおやかに流れる信濃川に沿って。あ、まだ信越国境を超えていないので千曲川ですね。何の気なしにクルマを止めた道端でこんな風景が広がっているのが、飯山線の沿線の豊かさと思えるような風景。信濃川と言えば言わずと知れた日本一の大河でありますが、単純な長さで言えば新潟県内を流れる信濃川より長野県側の千曲川の方が長いのだそうな。そういや千曲川の源流って野辺山の近くの川上村とかあの辺りだったっけねえ。あっちは小海線か。小海線も飯山線と同じようにキハ110系列の天国でもあります。

飯山から先は日本有数の豪雪地帯ですが、線路っぱたの民家の裏庭にシダレザクラやソメイヨシノが。
春は麗らかに、北信にも訪れたようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黄色い春の信濃平

2017年05月02日 06時41分33秒 | 飯山線

(菜の花の駅@信濃平駅)

「♪菜の花畑に 入り日薄れ」の歌い出しで始まる名曲「朧月夜」。作者である高野辰之はお隣の中野市に生まれ、この飯山界隈にもゆかりの深い人物。その作者にちなんだのかどうか、飯山市はこの時期あちらこちらで菜の花だらけになるのですが、ともあれ飯山線に春を告げる風景の一つがこの信濃平の菜の花。東の空から朝日が昇り、飯山盆地にも光が差し込んで来ました。これを絡めて次の123Dを撮影しようと言う訳です。


撮影の準備をしていたら地元民のじいちゃんが散歩に来て「今年はイマイチ寒くって花の付きが悪いねえ」なんて言ってましたが、長いタマで圧縮すればなんのなんの。一面の菜の花の黄色い絨毯、パンパンに膨らんだ八重桜のピンクのつぼみの色、そして芽吹き始めた北信の里山をバックに、飯山色を先頭にしての123Dは堂々の4連で登場!これはアガる。絞り解放でやったからちょっと色彩が飛び気味ですけど、思いっ切り春っぽい一枚になりました。


メインカメラは駅寄りの咲き始めのコブシの木と。飯山色が4連の先頭に立つと、見ようによっては飯山色が緑の客車を引っ張る機関車のようにも見えてまたカッコいい。ちなみに4連で走るのは次の戸狩野沢温泉駅までで、戸狩で半分に分割されて前2両がそのまま123Dとして越後川口へ、後ろ2両は折り返して長野行きの122Dとなるようです。


朝の光が足元まで回って、ピカピカの飯山色が菜の花の駅に滑り込みました。123Dは飯山線の長野からの下り一番列車ですが、長野発が5:14ではさすがに乗車客もまばらで、ホームの駅名票が窓越しに透けて見えます。信濃平のシンボルである貨車駅と合わせてもうワンカット。運用をつぶさに見て、「123Dのハナに飯山色が入るよ…」と教えてくれた友人氏に感謝。サイドに書かれた「VOITURE AMITIE’」の文字、まさしく飯山線は私にとっての「友情の列車」であります。

まだまだ信濃平駅前の菜の花畑は満開手前で、GW後半戦頃には頃合いの菜の花と飯山色が楽しめそう。
5月3日から「いいやま菜の花祭り」も開かれるそうで、野沢温泉辺りに泊まって外湯めぐりに飯山色とか最高なんじゃないでしょうか(笑)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

センターカラーは 飯山色

2017年05月01日 07時31分24秒 | 飯山線

(夜明けの貨車駅@信濃平駅前)

いつもクルマで長野方面に行く場合は上信越道を利用するんだけど、今回は関越道の湯沢からR353津南回り。飯山線を撮るのも久し振りなんで、ロケハンを兼ねてという意味合いもありました。まあ当たり前なんだけど真夜中にロケハンしたところで景色が見えないから何がわかる訳でもないですが、道とか距離感覚は掴めました。追っ掛けの場合は撮影ポイント間の所要時間とか、安全にクルマを止められる場所の確認とか結構重要なのでね…R117をロケハンしながら道の駅千曲川に到着したのは午前4時。1時間ばっかしクルマの中で休憩して、今回の撮影は道の駅からほど近い信濃平の駅から。時刻は朝5時、明け始めた空に高社山の姿が。


信濃平の駅は待合室が貨車(たぶん車掌車)で作られていて、このタイプは北海道には多いと思ったのだが甲信越では珍しいのではないだろうか。国鉄が貨物合理化のために車掌車の連結を原則廃止したのが1985年、その後不要となった車掌車はこのように駅の待合室に変わったり民間に売られて物置になったりと色々な第二の人生を送っていますが、北海道の貨車駅なんかは荒れ放題に荒れているものも多いと聞きます。ひきかえここは待合室の管理状況もとても良く、極めてまっとうな使われ方をしていると思いますねえ。


駅は飯山の小盆地に開けた平野の真ん中にあり、駅の両サイドは田園が開けてまして、なるほど信濃「平」であるなあと一人納得。駅前にクルマをデポして北側の田園地帯で始発列車を待ちます。まだ明け切らない飯山の空の下を戸狩始発の長野行き120D。早くもお目当ての飯山色が真ん中に挟まれている。所定では2連のスジだと聞いたのだが、変運用らしい。つかさっきR117を流して来る時に戸狩の駅に寄って運用を確認したんで、今日は3連って知ってたんだけどねw


事前情報では「120Dはケツに飯山色がぶら下がる」運用で、そのため後追い構図しか考えていなかったのでこんな構図に。分かってはいたけどアンコじゃ意味ねーじゃんよー。飯山色は3人トリオで言えば堂々のセンターに位置し、前後を標準色のキハ110に挟まれて護衛体制は完璧。今の流行りで言うならば、何となくブルゾンちえみっぽい立ち位置でもある。みんながチヤホヤしてくれるんで、「ああ、飯山色に塗られて、良かった!」って感じか(笑)。こういうコト書くと一年後くらいに読み返した時サムいよねw


信濃平の駅を発車して行く120D。
長総(長野総合車両センター)がもったい付けて来たので、ファーストショットは不完全燃焼(笑)。
もうちっと信濃平で粘ります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする