tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

大和地蔵十福霊場をお参りしよう!

2011年06月02日 | 観光にまつわるエトセトラ
奈良県下のお寺をお参りする、新たな巡拝ルートが誕生した。その名も「大和地蔵十福霊場」。これまで「大和十三仏霊場」とか「大和七福八宝めぐり」などが知られていた。これらと同じ仕組みで、朱印台帳を持ち、ご朱印をいただきながら10か寺をお参りするのである。奈良市だけでなく、大和郡山市、桜井市、宇陀市と、広く県内を回れるところが特徴である。

奈良新聞(5/31付)「大和地蔵の福を授かって」によると《地蔵菩薩像を安置する県内の10カ寺が「大和地蔵十福霊場」を6月1日から開設する。朱印台帳も準備して巡拝者に授与、「満願して福を授かってほしい」と話している。今年4月、10カ寺が集まって大和地蔵十福霊場会(会長=倉本堯慧・帯解寺住職)を発足させた》。

《各寺に1体の地蔵菩薩像があり、8体が国の重要文化財に指定されている。奈良市の伝香寺は年2日だけ公開していた春日地蔵(重文)を巡拝者の事前連絡があれば開帳するほか、同市の霊山寺も収蔵庫の地蔵菩薩(同)を当分の間本堂に安置する。各寺とも拝観料と別に朱印代(300円)が必要》。

《県旅館・ホテル生活衛生同業組合が事務局で、滞在型の観光客増加に期待する。倉本会長は「若者から高齢者まで、幅広く訪れてもらえれば」と話している。10カ寺は伝香寺(奈良市)元興寺(同)十輪院(同)福智院(同)帯解寺(同)霊山寺(同)矢田寺(大和郡山市)聖林寺(桜井市)大野寺(宇陀市)室生寺(同)》。

「事前連絡があれば開帳」(伝香寺)とか「当分の間本堂に安置する」(霊山寺)というところにやや不安を感じるが、あらかじめ電話などでの確認が必要だろう。毎日新聞奈良版(5/31付)にも「大和地蔵十福霊場 福もらい希望や喜びを」と紹介されている。《専用の朱印台帳を作り、すべての寺を回ると「満願」となって安産や健康など10種類の福を授かれるという》《幹事の橋本純信・十輪院住職は「今の世の中は閉塞感があるが、福をもらって将来の希望や喜びを感じてほしい」と話した》とある。奈良県旅館・ホテル生活衛生同業組合のHPにパンフレットの画像などが出ている。

「地獄に仏」というが、地獄に落ちた人を救済するのが地蔵菩薩であるといわれる。Wikipedia「地蔵菩薩」によると《中国においては、地蔵菩薩は道教の十王思想と結びついて閻魔王として死者を裁くことから地藏王菩薩と呼ばれ、主に死後の(地獄からの)救済を願って冥界の教主として信仰される》《日本においては、浄土信仰が普及した平安時代以降、極楽浄土に往生の叶わない衆生は、必ず地獄へ堕ちるものという信仰が強まり、地蔵に対して、地獄における責め苦からの救済を欣求するようになった》。

地蔵菩薩には延命、病苦の身代わりなどのご利益があることから、シルバー層に人気が高いし、子宝・子育て守護、厄除け、災難予知・危難防御などのご利益を求めて、幅広い年代層がお参りされる。漠然とお参りするのではなく、このような巡拝ルートができると、「毎年1か寺をお参りして、10年で満願だ」とか「10か月かけてお参りしよう」というような目標ができるし、ご朱印台帳が残るので、家で拝むこともできる。「1泊2日で10か寺をお参りしよう」というバスツアーもできることだろう。

今年は1月に「大和七福八宝めぐり」をさせていただいたが、次はぜひ、「大和地蔵十福霊場」をお参りしたい。
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