矢田寺のあじさい 見ごろ情報2012（Ｔｏｐｉｃ）

今朝（6/9付）の奈良新聞に「矢田寺 アジサイしっとり」という記事が出ていた。《大和郡山市矢田町の矢田寺（金剛山寺）では約60種、１万本のアジサイが色づき始め境内を彩っている。寺によると、現在は４分咲きで、10日ごろから７月初旬までが見ごろという。本堂内陣の特別公開をしており、本尊・地蔵菩薩立像（重文）を間近に拝観できる》。

今年は全国的に、あじさいの開花が大幅に遅れている。矢田寺の開花情報はお寺のブログに出ているので、よくチェックしていただきたい。最近お参りに行った人に聞くと「まだ１～３分咲きくらい」とのことなので、次の週末（6/16～17）まで待った方が賢明だろう。
※写真はいずれも2005.6.18の撮影

矢田寺（金剛山寺）は、お地蔵さんの寺として知られている。『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』（山と渓谷社刊）によると《金剛山寺　（大和郡山市矢田町） 矢田丘陵中腹に位置し、通称、「矢田寺」や「矢田の地蔵さん」の名で親しまれている。天武天皇の御願により入唐僧智通が創建したとされ、当初は十一面観音が本尊であったが、平安時代初めに満米（まんまい）上人が地蔵菩薩を本尊として以降、地蔵信仰の一大道場として栄えた》。

《本堂は室町時代の建築で、中央の厨子内には本尊地蔵菩薩像（重要文化財）に十一面観音像（重要文化財）と吉祥天像を加えた等身大の三尊を安置し、左右に二天像を配している。平安時代の阿弥陀如来像と地蔵菩薩像、鎌倉時代の閻魔王像と司録像など多くの古像（いずれも重要文化財）を伝えるほか、寺宝に本尊の縁起と霊験を描いた鎌倉時代の矢田地蔵縁起二幅（重要文化財）や、同じく鎌倉時代の鐘楼の梵鐘等が知られる。近年ではアジサイの寺として広く知られている》。

6月24日（日）までは、本堂で本尊・地蔵菩薩立像（重文）などが特別拝観できる（入山料400円のほかに、本堂拝観料500円が必要）。さらに期間中の土日曜日には、閻魔堂（通常非公開）が特別開扉される。本堂は「ナント・なら応援団」（南都銀行OBによる解説ボランティア団体）、閻魔堂は「南都古社寺研鑽会」（学生グループ）がガイドしてくれる。

お寺のブログをよくチェックして、矢田寺をお訪ねいただきたい。
※画像は、「まほろぴすと」2012年春号より（矢田寺本堂をガイドする藤田優さん）