tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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吉野杉のランチョンボード、販売スタート!(by 暮らしの道具デザインコンペ)

2012年08月27日 | 林業・割り箸
奈良の木ブランド課(奈良県農林部)は、8月24日(金)から「吉野杉ランチョンボード」の販売を開始した。奈良新聞(8/25付)の見出しは、「吉野杉の温かみを食卓に 高級ランチョンボードを商品化」だ。記事によると、

県は24日、デザイナーや集成材メーカーと連携し、樹齢約150年の高級吉野杉で作った食卓の敷板「ランチョンボード」を商品化したと発表した。きょう25日からJR奈良駅構内のアンテナショップで販売する。温もりのある杉の木目や香りが特徴。家庭や料理店での利用を見込む。

写真は丸商店のサイトより拝借(次の写真も)

県がデザイナー、集成材メーカーと連携 きょうから販売
同ボードは昨年、県が初めて公募した吉野材を使った「暮らしの道具」デザインコンペの優秀賞受賞作品。吉野材の魅力をPRしようと、県が商品化を主導。デザインをプロダクトデザイナーの南政宏さん(滋賀県立大学生活デザイン学科助教)が担当し、吉野町の集成材メーカー丸商店が製品化した。製造工程は吉野杉の集成材を機械でくりぬいて板状に加工し、手杵業で研磨。汚れを防ぐため表面に天然の植物油を塗り、接地面にポリウレタンのクッシヨンを取り付けている。



丸商店会長の丸剛さんは「杉の香りや肌触りから安らぎを感じてもらえる。県奈良の木ブランド課は「使うほどに味わいが出る魅力的な1品」と太鼓判。サイズは縦45センチ、横32センチ、高さ1.2センチ。重さは約500グラム。価格は6,000円。取扱店は県内の特産品を集めたアンテナショップ「ナラ イン ザ ボックス」(奈良市三条本町)。問い合わせは県奈良の木ブランド課、電話0742(27)7470。



デザインされた南政宏さん。第1回「暮らしの道具」デザイン
コンペ
で撮影(トップ写真および下の写真とも 2011.7.13開催)

県のHPには《「吉野材」を使った「暮らしの道具」デザインコンペ入賞作品の商品化第1号》と大きく出ている。このコンペは県が主催し、ハートツリー株式会社が運営、南都銀行とNPO法人Yoshino Heart(吉野ハート)が協力して実施された。2010年10月に募集が開始され、12月3日の締切日までに全国から219点の応募があった。1次・2次審査に残った15作品を対象とした「最終審査会・入賞作品発表会」が、11年7月13日(火)東京・虎ノ門の「森カフェ」(フォレスタ虎ノ門内)で行われ、私も関係者として現地に赴いた。



厳正な審査の結果、最優秀賞(1作品)に「割り鉛筆」、優秀賞(4作品)に「一輪挿し」「スツール」「プレート皿」とともに「ランチョンボード」が選ばれた。審査委員長講評によると《優秀賞「ランチョンボード」は、極めてノーマルなフォルムを持っている。しかしその形は、デザイナー自身が作り、生活の中で検証したうえで自信を持って提案したデザインである。使いやすく、吉野杉の端正な柾目を生かす形でもある》。直線ではなく曲線でデザインされていて、見た目も手触りも、とても優しい。そこに杉の柾目が、まっすぐ横切るのである。

一昨年に募集開始したコンペから2年を経て、やっと1作品が商品化され、ほっと胸をなで下ろしているところである。奈良新聞は報じていないが、同日、県は第2回「暮らしの道具」デザインコンペの募集要領も発表している。当ブログでも近々、詳しくお知らせすることにしたい。
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