今年(2016年)は申(さる)年。いただいた年賀状には、ユーモラスなお猿さんが様々に描かれていて、見るだけで心が和む。奈良で申といえば、ならまち庚申堂の「身代わり申」だ。奈良町資料館で買い求めることができる。日本経済新聞のWebサイト(2015.12.30付)に《災い一身に、「身代わり申」人気 奈良》という記事が出ていた。紹介すると、
※トップ写真は奈良町資料館。同館のFacebookから拝借
奈良市の旧市街地「ならまち」では、昔ながらの民家や店舗の軒先につるされた赤い猿の縫いぐるみが目につく。「身代わり申(さる)」と呼ばれる厄よけで、2016年のさる年にちなんで人気が高まり、観光客も買い求めている。
身代わり申。奈良町資料館のホームページから拝借
真っ赤な体を丸め、頭と腹帯は白く、耳やしっぽはない。手足を縛られた姿から「くくり申」という名前もある。江戸時代前半に庶民の間で広まった「庚申(こうしん)信仰」で猿が神の使いとされ、災いが家の中に入らないようにとぶら下げるようになった。家族の人数分を用意し、背中に願い事を書き入れることが多い。
奈良町資料館(奈良市西新屋町)が、1日当たり50個を布と綿から手縫いする。全長約2~15センチの6種類。館長の南哲朗さん(53)は「一つ一つ心を込めて作っている。『おかげで無事に過ごせた』という話を1年後にたくさん聞きたい」と話す。
初めて知ったが「身代わり申」は、手縫いだったのだ!なお身代わり申は通販でも買える。詳しくは奈良町資料館のHPをご覧いただきたい。申年にちなんで、奈良県立橿原考古学研究所付属博物館では、猿をテーマにした特別陳列展が行われている。毎日新聞奈良版(1/1付)によると、
今年の干支(えと)にちなんで「猿」をテーマにした特別陳列展が、県立橿原考古学研究所付属博物館(橿原市畝傍町)で開かれている。猿を模したとみられる埴輪(はにわ)、明日香村にある謎の石造物「猿石」の精巧な複製などを展示。北井利幸主任学芸員は「全国的にも珍しい猿にまつわる考古資料をぜひ見てほしい」とアピールした。
会場では、縄文時代晩期の橿原遺跡から出土した猿の骨をはじめ、幅広い年代の資料が並ぶ。「猿の埴輪」は、天理市にある長さ約85メートルの前方後円墳・小墓古墳(6世紀前半)で、鳥や馬などの動物埴輪と共に破片が出土した。特徴的な尻だこが表現され、小猿を乗せていたとみられる痕跡が背中に残る。このほか、奈良市の長屋王邸跡で見つかった、墨で猿をユーモラスに描いた土器の複製なども展示している。
9日午前10時半から、見どころの解説がある。同日午後1時から橿考研講堂で無料の講演会を開催。北井主任学芸員が「考古資料における猿」、今西康宏・大阪府高槻市立今城塚古代歴史館学芸員が「今城塚古墳に猿の埴輪があったか」をテーマに語る。会期は17日まで。1~4日、12日は休館。午前9時~午後5時。大人400円、大学高校生300円、小中学生200円。問い合わせは博物館(0744・24・1185)。【矢追健介】
猿にまつわる考古資料とは、珍しい。橿考研付属博物館に奈良町資料館、皆さん、ぜひいちど足をお運びください!
※トップ写真は奈良町資料館。同館のFacebookから拝借
奈良市の旧市街地「ならまち」では、昔ながらの民家や店舗の軒先につるされた赤い猿の縫いぐるみが目につく。「身代わり申(さる)」と呼ばれる厄よけで、2016年のさる年にちなんで人気が高まり、観光客も買い求めている。
身代わり申。奈良町資料館のホームページから拝借
真っ赤な体を丸め、頭と腹帯は白く、耳やしっぽはない。手足を縛られた姿から「くくり申」という名前もある。江戸時代前半に庶民の間で広まった「庚申(こうしん)信仰」で猿が神の使いとされ、災いが家の中に入らないようにとぶら下げるようになった。家族の人数分を用意し、背中に願い事を書き入れることが多い。
奈良町資料館(奈良市西新屋町)が、1日当たり50個を布と綿から手縫いする。全長約2~15センチの6種類。館長の南哲朗さん(53)は「一つ一つ心を込めて作っている。『おかげで無事に過ごせた』という話を1年後にたくさん聞きたい」と話す。
奈良町の庚申信仰の起こり・ならまち庚申堂。地域活性局のHPから拝借
初めて知ったが「身代わり申」は、手縫いだったのだ!なお身代わり申は通販でも買える。詳しくは奈良町資料館のHPをご覧いただきたい。申年にちなんで、奈良県立橿原考古学研究所付属博物館では、猿をテーマにした特別陳列展が行われている。毎日新聞奈良版(1/1付)によると、
今年の干支(えと)にちなんで「猿」をテーマにした特別陳列展が、県立橿原考古学研究所付属博物館(橿原市畝傍町)で開かれている。猿を模したとみられる埴輪(はにわ)、明日香村にある謎の石造物「猿石」の精巧な複製などを展示。北井利幸主任学芸員は「全国的にも珍しい猿にまつわる考古資料をぜひ見てほしい」とアピールした。
会場では、縄文時代晩期の橿原遺跡から出土した猿の骨をはじめ、幅広い年代の資料が並ぶ。「猿の埴輪」は、天理市にある長さ約85メートルの前方後円墳・小墓古墳(6世紀前半)で、鳥や馬などの動物埴輪と共に破片が出土した。特徴的な尻だこが表現され、小猿を乗せていたとみられる痕跡が背中に残る。このほか、奈良市の長屋王邸跡で見つかった、墨で猿をユーモラスに描いた土器の複製なども展示している。
9日午前10時半から、見どころの解説がある。同日午後1時から橿考研講堂で無料の講演会を開催。北井主任学芸員が「考古資料における猿」、今西康宏・大阪府高槻市立今城塚古代歴史館学芸員が「今城塚古墳に猿の埴輪があったか」をテーマに語る。会期は17日まで。1~4日、12日は休館。午前9時~午後5時。大人400円、大学高校生300円、小中学生200円。問い合わせは博物館(0744・24・1185)。【矢追健介】
猿にまつわる考古資料とは、珍しい。橿考研付属博物館に奈良町資料館、皆さん、ぜひいちど足をお運びください!