この植物は何というのだろう。検索してみてもどうも判らない。山中の岩がむき出しになっているような陽当たりの良い場所に緑の絨毯を作っている。生家のある新潟県でもよく見たし、近畿地方の低い山中でも見ることがある。
なにしろ主茎からの枝分かれという感じがなくて、完全二股で主従がない。きれいな緑だから不気味ではないけれど、生き物を感じさせる色や柄だったら、かなり気味悪いのではないか?
シダの仲間か、コケの仲間か、水草が陸に上がったのか、などと思ったりするけれど、花が咲くなら見てみたいもの。永遠に二股増殖匍匐前進していって、何かの加減で千切れて飛ばされたりしても、その先で根をおろし、また二股分かれを繰り返して生き延びているのなら驚異的だ。
食い溜めをするのかと思う程に食欲があったのは夏場のほんのわずかな期間で、秋の訪れとともに食欲は失せ、もう断食の期間に入った。甲羅があるんじゃ腹をふくらませる訳にもいかず、かといって手足首を引っ込めて収納するスペースも確保しておく必要もあるのだから窮屈な生き方だ。
右に見えているのは、亀小屋から引き出してしまったカーペット端切れとタオル。亀小屋にうまくもぐりこんだら暖かさが保てるようにしているのだけれど、ふとした気の迷いで出てくるときに頭で押し出してしまう。噛んで引きずるとか振り回すというようなことはあり得ないので、押し出すだけの筈だけれど、玄関先まで出てしまっていることもあるので、面白がってやるのではないかと疑ってしまう。
定期的に玄関内を徘徊しているのではないと思われるけれど、口にするのは植木鉢受け皿に張った水だけだから、どういう思惑や衝動が起きるのか謎が深い。誤差数センチ程のGPS端末の記録装置でもあれば、背中に装着させて行動を調べてみたいもの。
(カメリアが来てから4年11ヶ月)