綿毛が風に飛ばされる前のタンポポは、透けた一つの宇宙を成しているようだ。この形のままどこへでも弾んで転がっていきそうに見える。
息を吹きかけて飛ばしてごらん。そのように渡されたボンボンのようなタンポポを、口を開けてパクリとやった男の子の動画をYou Tubeで観た。その後はバツのわるそうな顔をして映っていたけれど、とっさの衝動はよくわかる。
タンポポの葉っぱが食べられるということは知っていたけれど、先日テレビを観ていて、生えたばかりの柔かい葉というわけではないのを生でそのまま食べさせられたタレントが美味しいと言っていた。
それなら野菜サラダにでもちょこっと入れたらよさそうだが、犬がマーキングをするようなとこに生えてるのが都会のタンポポ。田舎ではいくらでも山菜が生えてくるのでタンポポなんか誰も食べようとしないけれど、我が家の猫のひたいに生えたら食べてみようと思う。