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こんなにも寒くなってから採蜜するのは、越冬するための蜜を横取りすることなので、やってはいけないとは解っている。
それでも、4段重箱式の飼育箱の下まで巣が伸びて蜂の塊が底に着くほどなのと、冬越しのためのメントールを最上部のスノコ上に仕掛けたいこともあって、採ることにした。
昨年はメントール設置を怠ったせいで、私の冬季留守中にアカリンダニにやられ、9群(内1群はセイヨウミツバチ)中1群しか生き残らなかった。
今年入った2群にもメントールを仕掛け、3群全部冬越しさせるために、これから何回か砂糖水も給餌する過保護予定だ。
取り外した最上段の箱をひっくり返し、蓋をされている蜜貯蔵ハニカムにナイフを入れて、蜜が垂れ落ちるのを待つ。
十分な濃度と粘りがあり、なかなか垂れ落ちないので石油ストーブを点け、濾し作業を何日も掛けてやる。
ダメになった巣の蜜蝋を中途半端に採ったまま放ったらかしにしていた分の精製作業もした。
来年の春に仕掛ける待ち箱に塗る量は知れているので、こんなにも蜜蝋が採れると、ここ数年の分もあり、貯まる一方だ。
今年の越冬失敗分ハニカムの蜜蝋は、直径20cm余りで厚みが2.3cmあり、150c㎥ほど。
これは油断すると、われらの敵である巣虫=ハチノスツヅリガ(蜂の巣綴蛾)に狙われるので、ナイロン袋に入れて保管する。
蜜蝋は貴重ということになっているし、貯まりすぎたら蜜蝋蝋燭にして売り出そうとも考えているのだけれど・・・。