近所の市道の街路樹が独り盛り上がっている。
こう書いてから、歩道の煉瓦敷きが部分的だったのかどうか自信がもてなくなって、夜中、確認のために現地調査してきた。
きょろきょろ歩いているだけで、足元をちゃんと見てもいなければ記憶にも留めていないことが判ってすこしがっかりした、しょっちゅう歩く道なのに。
そもそも歩道ではなく、T字路の隅切り部分で、そこを利用して『頼政道』という石碑が置かれ三角部分が煉瓦敷きになっていて樹が植わっているのだった。
樹の根がこんなにも盛り上がることを想定していなかったのか、歩道ではないから成り行き任せのどうなろうと構わないのか。
煉瓦の隙間を通して雨水が十分に滲み込んで、たぶんそれあってこそ樹の根は大盛り上がりだ。
もう一本の樹も少し盛り上がっていて、設置してある擬木の腰掛けの根元まで盛り上がっている。
擬木に根は生えないだろうに、これは理解しがたい現象で、真夜中にそれをしゃがんで撮っている私も目撃されていたら理解不能と思われた筈。
つまずいて怪我する者が出たりして市に苦情が寄せられたら、樹は切られ、煉瓦は剥がされ、味気ないアスファルトにされるのだろう。
願わくは、地下で盛り上がっているそのままに。
「使えるかも?」
何に使おうと思ってるんですか?
推理小説のトリックとかネタにですか?
完全犯罪の筈が、酵母菌によって盛り上がり、犯罪発覚とか・・
それとも、ジャッキ代わりに酵母菌を使う?
お試しください。