エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

緑はいつも心の安らぎ  

2006-06-09 | 日々の生活
        
    《梅雨に濡れる梅花ウツギ》

 今日、気象庁から、東北南部の突然の梅雨入り発表があった。
今朝雷と、激しい雨があった。その後しとしと降る雨に梅雨の季節を実感している。

〈以下は数日前の原稿〉
 黄緑の新緑もいつしか濃い緑に変わり、見上げるとクマシデの房状の実が風にカサカサと揺れている。それにしても緑色は何と目にやさしく、こころにやさしいのだろうか。
 開け放った窓からは緑の風が静かに渡る。ロッキングチェアに揺れぼんやりと緑を眺めながら陶酔の時の流れに身を任せた。
 毎日緑に囲まれ、自分を見つめ、自然を楽しむ豊かさを思っている。
 梅花ウツギがほころび、アジサイのつぼみが日に日に膨らんできた。
じきに入梅を迎える。しとしと降る雨にアジサイが似合い、濡れてすがすがしく輝く高田梅を思った。緑は梅雨にさらに生き生きし、こころ癒される。

 人間にとって緑とは何であろうか。私には身近な植物が心の安らぎであり、いつも共にありたいと思っている。
部屋の天井にはオリズルランやブライダルベルを吊し、座右には一輪挿しに季節の緑を添える。いわゆるグリーンアメニティだ。
 
《緑の中のわが家の庭》

良寛を歩く  (その5)

2006-06-09 | 文芸
【以前に、良寛ゆかりの地を訪ねた感懐を、エッセイ(『良寛を歩く(その3)~(その5)』にまとめる。】


 《良寛と愛弟子貞心尼》

良寛晩年の里を訪ねる」 (2004.7)

 五月の連休に、あの五合庵、乙子神社草庵から移り住み、「良寛遷化の地」となった晩年の良寛の里、和島村を訪ねた。
 良寛と愛弟子貞心尼が巡り会った里にある「良寛の里美術館」で二人の書や詩歌を鑑賞した。館内でビデオ「良寛を知るために」を視聴し、あらためて今の時代にこそ、誰もが良寛の生き様を考えなければと思った。良寛も目にしたであろう周囲のなだらかな丘陵が、やわらかな萌葱色に爽やかだった。
近くの隆泉寺に良寛の墓を訪ね手を合わせた。誰も訪ねる人もない静まりかえる境内には白いフジが香りに誘われクマバチが羽音を響かせていた。本堂の左には、薄紫にほころぶツツジを背に、か細い托鉢する良寛のブロンズ立像が建っていた。その姿に良寛の優しさ、心の温かさと共に精神のつよさを思った。
 これからも良寛縁の土地を訪ね、師に多くを学びたい。そしてその都度自己を振り返り豊かさとは何かを考えたいと思っている。    
《隆泉寺・良寛像》


参) 拙ブログ
 6/17【良寛を歩く(その7)】
 6/16【良寛を歩く(その6)】
 6/4 【良寛を歩く(その4)】
 6/2 【良寛を歩く(その3)】
 5/29【良寛を歩く(その2)】
 5/25【良寛を歩く(その1)】