エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

東山ダムのチョウを撮る

2006-06-29 | 昆虫
         《吸水に群れるテングチョウ》

 梅雨の晴れ間は、何となくもったいない。今日は昼前におにぎりを1個とお茶を携え、東山ダム方面に自然観察に出かけた。
 テングチョウが異常発生か、東山温泉入り口あたりから黒いチョウが道路に飛び交い、ダム周辺ではいたるところに乱舞していた。所々、日向の路傍に数十頭が吸水に集まっていた。テングチョウはいつものように激しく飛び回り、近づいてのシャッターチャンスは難しかった。
 ヒメシジミは♀が羽化したばかり、シロツメクサに吸蜜する♂とコマツナギに止まる♀を写真に収めた。アカツメクサのピンクの花とモンキチョウのコントラストがいつも美しい。くさむらを低空でヒョウモンチョウが行き過ぎるが、いっこうに止まらず同定しにくかった。ミドリヨウモンのようだった。
 例年なら、この時期に豪華かつ清楚なクマノミズキが咲く頃だが、まだつぼみが小さかった。じき小鳥のように勇壮に飛翔するオオムラサキも見ることができるだろう。 
 時々、一帯に生息する小さな自然のものさしを確認したい思いで出掛けているが、ダム湖周辺の自然はここ数十年変わらないようだ。
 限られた自然の中で繰り返されるこうしたチョウの営みはいつもいとおしく、崇高にさえ思える。まだ梅雨はこれからが本番、梅雨の明ける頃にまた行ってみようと思っている。

《羽化したばかりのヒメシジミ♀》


《シロツメクサのヒメシジミ♂》