エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

良寛を歩く  (その6)

2006-06-16 | 旅行
    《良寛和尚像と詩碑》


柳津讃美! 良寛漢詩碑に思う

柳津・つきみが丘にブロンズの良寛像と漢詩の碑がある。
 よく温泉に入りに行くが、その都度像をながめていた。
最近この漢詩碑の内容を調べてみた。これは、良寛が「秋夜宿香聚閣」と題した、実に五言34句の長い漢詩で、荘厳な寺院と周りの景色を賛美している。この真筆の遺墨は出雲崎の良寛記念館にある。
 良寛は全国を殆ど行脚して回っていたというが、よほど柳津円蔵寺での眺めが良かったのだろう。 香聚閣(の円蔵寺)に泊まり、過ごした様子が細かく書かれ、特に麗しい周囲の自然風景に感動している。よほど気に入ったと思われる。
 良寛が訪れたのは秋と言われるが、詩の感動は春から夏の今の時期のような感じがする。いま、その漢詩に書かれた良寛の感懐を共有したいと思い、円蔵寺に参拝した。
 この詩で、良寛は立ち去りがたい思いを
「人間有虧盈 再来定何年 欲去且彷徨 卓錫思茫然 」と表現している。
当時と変わらないすばらしい景色を前に、そんな良寛の心境を思った。

     《春の円蔵寺》

参)拙ブログ
 6/17【良寛を歩く(その7)】
 6/9 【良寛を歩く(その5)】
 6/4 【良寛を歩く(その4)】
 6/2 【良寛を歩く(その3)】
 5/29【良寛を歩く(その2)】
 5/25【良寛を歩く(その1)】