透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

伊勢神宮

2008-02-10 | A あれこれ


 トランプを繰り返し切ってから1枚引いた。伊勢神宮だった。

お伊勢参りといえば「赤福」。創業300年の老舗の賞味期限、じゃなかった消費期限か、改ざんが発覚。営業を中止していたが先日再開したとのこと。そのことを報じる新聞記事を読んだが再開日には午後1時頃までに全て売り切れたそうだ。他にお土産無いからな~。

さて本題、伊勢神宮といえば式年遷宮。20年毎に建てかえることを、ず~っと昔から繰り返している。

障子や襖の貼り替え、畳替えや屋根の葺き替えなど、この国の建築は更新することで機能や美しさを保ってきた。そう、新陳代謝を前提とした建築。普通、壁や柱などは新陳代謝できないので古くなるが、それを「わび」だとか「さび」だとか言って美しいと見なす独自の美学で是としてきた。

伊勢神宮は新陳代謝建築、建築全体で完璧に実践している。で、何故20年毎なのか、その位で使われている材料が古くなるからだという説があると聞く。また技術・文化伝承のためにはこの位の間隔で行なう必要があるとも聞くが、これは人の寿命を考慮してのことだろう。今より寿命が短かったのだから、この位の間隔が次世代に引き継ぎ可能なギリギリのところだったのだろう。今なら職人はこの仕事に3回位関わることができる。

カードのイラスト観察。

妻面の破風板を交叉させているが、ここ長野県内では諏訪地方の民家にも見ることができる(以前取り上げた)。棟には鰹木が載っている。民家では屋根棟の千木や針目覆いなどの数は奇数だ。イラストでは鰹木は10、偶数だ。偶数にすることに意味があるのだろう。柱は確か直接地面に立てる掘立柱。この建築形式は弥生時代の高床式倉庫にまで遡ることができるらしい。

前回の式年遷宮の総費用は約327億円!(テレビのクイズ番組で伊勢神宮を取り上げていたとき情報をメモしておいた、伊勢神宮のカードを引いたとき役に立つだろうと思って)だったそうだ。毎回この巨費の大半を寄付金で賄っているというからすごい。

伝統的な技術、文化を継承していくのには費用がかかる。それにしても327億円とは・・・。伊勢神宮は特別なところだからな~。でも遷宮ってず~っと続けることが出来るんだろうか、材料の調達などは大丈夫?