透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

朝日村針尾の石碑

2022-05-15 | B 石神・石仏


長野県朝日村針尾大石原にて 生活道路沿いに大小12基の石碑が祀られている。撮影日2022.05.15 

 コメントにお応えするため、再取材に出かけた。

向かって右から左に石碑の写真を載せる。


右 「庚申」文字碑 大正九年十月(1920年) 大石原耕地 左(小)不明


道祖神 祝言跪座像


「庚申」文字碑 萬延元歳十二月日(1860-1861年)大石原中


右 不明 中 「青面金剛」文字碑 明和四丁亥年(1767年) 左 「南無阿弥陀仏」碑


右(小)不明 左「二十三夜」碑


「庚申」文字碑 昭和五十五年十一月(1980年) 大石原部落中 


*1 「養蠶神」 裏面の刻字:明治九子年九月(1876年)大石原耕地中 
   碑高約150cm 碑幅約70cm 碑厚約30~35cm


青面金剛像碑 (過去ログ


*1 行書で3文字 下は「神」。同じ神様が別の地区にも祀られているのではないか、そう考えて近くの御道開渡(みどがいと)へ。


朝日村古見御道開渡にて 撮影日2022.05.15

左から2番目の文字碑の「養蠶神」、*1はこれと同じなのではないか。は蚕。だから「養蚕神」と同じ。


『新字源』角川書店(1969年)

大石原にに戻り、読めない文字碑(*1)の前に立つ。中の字は下に虫がふたつ並んでいるように読める。とすると、上の字は養・・・? 養とは読めないけれど、行書だとこう書くのかな。


朝日村小野沢本郷 撮影日2022.05.15

「蠶神」2文字の碑が別の地区に祀られていた。


**蚕玉様(こだまさま) 蚕玉様は養蚕の守り神であり、(後略)。石碑や祠、幟や御札などに書かれている神名は「蚕玉神」「蚕神」「養蚕神」「蚕大神」「養蚕神」「養蚕守護神(尊)」などで、書かれている文字も(*2)蠶・蚕などがある。**『朝日村誌 上巻』 朝日村村誌刊行会(1989年)(755,6頁) *2 変換できない漢字

『朝日村誌 上巻』第四節 民間信仰 四ムラの神仏 によると庚申塔が朝日村には74基(村誌刊行時1989年)あるとのこと。**村内全般にわたって集落ごとに庚申塔が建てられた村は全国でも珍しいといわれる。**(758頁)という記述がある。


 


「明石」

2022-05-15 | G 源氏物語

「明石 明石の女君、身分違いの恋」

 前帖「須磨」の最後でいきなり起きた暴風雨が「明石」でも続く。雷も鳴りやまないまま幾日も経つ。都でも同じ空模様。光君のいる寝殿に続く廊に落雷! 仮の御座所でうとうとしている光君の前に故桐壺院(父親)が夢枕に立つ。生前そのままの姿で**「住吉の神の導いてくださるがままに、早く船を出してこの浦を立ち去りなさい」**(413頁)と告げる。このことば、現代語訳だと味気ない。奇遇にも翌朝明石の入道が船で迎えに来る。やはり夢でお告げがあったという。

明石に移った光君。都に残した紫の上を気にかけつつも、明石の君に心惹かれ・・・。明石の君は伊勢に下ったあの六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)によく似ていたというから、光君の好みのタイプだったのだろう。もっとも、光君はかなりストライクゾーンが広いと思うが。

光君のことが好きになれないという女性読者が少なくないというのも分かる。

身分の違いを気にする明石の君、娘に代わり父親が熱心に光君にアプローチ。とうとう二人は結ばれる。やがて明石の君懐妊。都では朱雀帝の夢にも故桐壺院があらわれる。帝は桐壺院と目を合わせてしまったせいか、眼病を患う。更に大后まで具合が悪くなるし、帝の祖父(右大臣)が亡くなる。**「やはり、あの光君が罪も犯していないのにこのような逆境に沈んでいるならば、かならずその報いがあるに違いないと思うのです。かくなる上は、元の位を授けましょう」**(428頁)と考えて大后に話すが、気丈な大后に厳しくいさめられる。だが、ふたりの病は次第に重くなる。で、結局、光君は京に戻ることに・・・。光君、復活!

(追記するかも)


1桐壺 2帚木 3空蝉 4夕顔 5若紫 6末摘花 7紅葉賀 8花宴 9葵 10賢木 
11花散里 12須磨 13明石 14澪標 15蓬生 16関屋 17絵合 18松風 19薄雲 20朝顔
21少女 22玉鬘 23初音 24胡蝶 25蛍 26常夏 27篝火 28野分 29行幸 30藤袴
31真木柱 32梅枝 33藤裏葉 34若菜上 35若菜下 36柏木 37横笛 38鈴虫 39夕霧 40御法
41幻 42匂宮 43紅梅 44竹河 45橋姫 46椎本 47総角 48早蕨 49宿木 50東屋
51浮舟 52蜻蛉 53手習 54夢浮橋


火の見櫓のある風景を描く

2022-05-15 | A 火の見櫓のある風景を描く


上伊那郡辰野町横川にて 描画日2022.05.11

横川川に沿って集落が点在する辰野町の横川地区。私が好きな構図、道路によって遠近感が際立つ「道路山水」。高低差があり、変化に富んだ風景で、線描が難しい。あまり時間をかけると線が活きないことが分かったので、このスケッチでは線描を50分くらいで済ませた。いままで通り下描き無し。油性ペンでいきなり本チャンの線を描くという方法。左側の蔵の妻面が左右対称でないのが気になるが、まあそれも味、ということで。

雲の描き方をつかんだ。ホワイト絵の具は全く使っていない。塗り残しとブルー絵の具の水量の多少による濃淡の調整。これは透明水彩絵の具のごく基本的な使い方かもしれないが、描き方を習ったわけでもなく、自己流なので、今ごろ会得・・・。

スケッチは楽しい。