◎ 浅間山(頂上まで嬬恋村)、広大な畑、レンゲツツジ、村の魚・ヤマメ。嬬恋、おすいの文字。
群馬の火の見櫓 1
朝5時半ころ自宅を出発、途中で火の見櫓を見たりしながら国道144号を走行、8時前に群馬県吾妻郡嬬恋村入り。自宅からここまでおよそ88km。
嬬恋村大笹でまさかの通行止め(*1)。カーナビがあてにならないので勘で迂回する。国道144号に戻ってしばらく進むと・・・。国道添いの吾妻川の向こう側に火の見櫓が見えた。櫓センサーは機能不全になっていなかったようだ。 しばらく走行して引き返し、三原大橋を渡る。
「あ、貫通やぐら!」。群馬の初火の見が貫通やぐらで、興奮した。先まで迂回していたら、この火の見櫓との出合いは無かった。
1350 群馬県吾妻郡嬬恋村三原 群馬銀行嬬恋支店 4脚48(貫通)型 撮影日2022.07.07
8角形の見張り台はそれ程多くはないかもしれない。円形が多いのではないかな。屋根のてっぺんに飾りっけ無しの避雷針、4隅に小さい蕨手。半鐘があるのもうれしい。見張り台を突いた方杖の両端にも蕨手と同じくるりんちょな飾りがついている。モーターサイレンとスピーカーがあるのは仕方ない。見張り台から持ち出したバーは消火ホース乾燥用か。見張り台の手すりの飾りは長野県でもよく見かける蔓のような逆さハート。
小屋の外側に掛けた梯子で簡易な踊り場まで登るようになっている。踊り場への開口を確保するために縦に部材を入れ、ブレースの丸鋼を留めている。現場での対応だろうか。
雨仕舞が良くないのに、貫通やぐらがあちこちにあるのはなぜだろう・・・。
*1 追記(2022.07.10):2019年10月の台風19号の大雨により道路が崩落して全面通行止めが続いていたことが分かった。なお、通行止めは7月10日に解除された。
(再)上田市真田町長 石舟公民館 撮影日2022.07.07
■ お気に入りの火の見櫓で、本にも載せたのに。こんな姿になってしまうなんて・・・。
カーナビによると、ここから嬬恋村役場まで28.1km。思いの外近い。次稿、群馬入り。
1349 上田市上田 4脚4〇型 撮影日2022.07.07
■ これも上田市内の火の見櫓。全形写真では分かりずらいが、櫓の5段の構面の内、中間3段は片掛ブレース。
見張り台の上は柱間隔が狭く、半鐘が辛うじて収まっている。
この火の見櫓も梯子が外付け。
1348 上田市上田 4脚4〇型 撮影日2022.07.07
■ 7日の朝5時半に自宅を出発した。群馬で火の見櫓めぐりをするのは初めて。久しぶりの鉄分補給。鉄分補給は動く鉄マニアだけでなく、動かない鉄好きにも必要だ。上田市内を走行中に火の見櫓と遭遇した。今回は群馬の火の見櫓めぐりが目的だが、取り上げておきたい。
真正面から見ると、櫓のプロポーションや逓減の仕方、屋根と見張り台の大きさのバランスなどが分かりやすい。形が整っていて好ましい。リングなしの交差ブレースは山形鋼。
きちんと観察しなかったが、脚部と5段の構面から成る櫓であることから、見張り台の高さは優に10m以上ありそうだ。この高さで梯子が外付けなのは驚き。櫓内部であれば、櫓のケージ効果もあって多少恐怖感が和らぐだろうが、これは怖いと思う。
■ 群馬県で火の見櫓めぐりをしたい、と何年か前から思っていた。ようやく願いを叶えることができた。7日,8日の二日間、群馬県内各地をめぐり火の見櫓を見てきた。次稿から時系列に沿って火の見櫓とマンホール蓋、その他について書いていきたい。320
群馬県の形を図示したようにずんぐりした縦長の(南北に長い)菱形に捉えた。「ひし形群馬」は2本の対角線によって4つの領域に分けられる。平野部は領域4で、県庁所在地の前橋市や高崎市、伊勢崎市、太田市、館林市など、主要な都市がこの中にある。残り3つの領域は山間部で、4を囲むような位置関係になっている。1,2,3にはそれぞれ川が流れているが、4で利根川に合流している。
火の見櫓はどこにあるだろう。どのあたりをめぐれば火の見櫓を観ることができるだろう・・・。この何日か「群馬県の地図」を見ながら考えていた。4の平野部の郊外にももちろん立っているだろうが、土地勘が全くないから効率的にめぐることができない。山間部では川添いに集落が点在し、主要な道路も川沿いを通る1本にほぼ限定されるから、火の見櫓めぐりが効率的にできるだろう。このような考えから目的地を領域1の川場村と片品村に決めた。後は移動中に火の見櫓が見つかればラッキーということにしようと。問題は櫓センサーがきちんと機能するかどうか。
このように考えて、次のようにめぐってきた。
7日(木) 目的地を領域1の川場村と片品村に決め、上田市から2の嬬恋村に入り、長野原町、東吾妻町、高山村、みなかみ町(領域2)、沼田市を通り、川場村と片品村へ。この日は沼田市郊外の老神温泉泊まり。
嬬恋村大笹では国道144号がまさかの通行止め 7日朝8時半ころ撮影
8日(金)群馬の火の見ヤグラー・長井 真さん(*1)を訪ねようと、沼田市から昭和村、渋川市、榛東(しんとう)村を経て4の高崎市へ。その後、安中市、高岡へ。3は甘楽(かんら)町、下仁田町、さらに南牧村へ。南牧村も川場村や片品村と同じ様に川添いに集落が点在している。3の下仁田町まで戻り、国道254号で佐久市に出た。佐久からそのまま国道254号で松本へ(国道254号の終点は松本市内)。
7月7日(木)朝5時半出発、宿チェックイン夕方6時 8日(金)朝8時出発、夜8時帰宅
群馬県内で観察した火の見櫓:25基(20基くらい観察できたらいいなぁ、と思っていた)
2日間の走行距離:603km(7日:310km、8日:293km)
では次稿から順番に。
*1 高崎市内のミリオンという洋菓子店の代表の方。「名刺 今日の1枚」で紹介させていただく。