和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

石井桃子追悼。

2008-05-10 | Weblog
文藝春秋2008年6月号。
 「蓋棺録(ガイカンロク)」に石井桃子。
 また、犬養康彦氏が「石井桃子さんと五・一五事件」と題して8㌻ほどの文を書いておりました。
週刊新潮4月17日号の「墓碑銘」に石井桃子。
「子どもの『心の糧』を考え続けた石井桃子さんの源流」と題されております。
朝日新聞4月5日文化欄に、中川季枝子さんが「石井桃子さんを悼む」。
朝日新聞といえば、1月30日に朝日賞受賞者スピーチが載っており、
石井桃子さんの言葉が掲載されておりました。
ちなみに、その新聞に大佛次郎賞を受賞した吉田修一氏の言葉も載っておりまして、
そこで吉田氏は「先ほど石井桃子先生の素晴らしいスピーチを目の前でお聴きして、まだまだ自分はこれから本当に頑張って小説と向き合って書かないといけないなと、あらためて思いました。」と終っておりました。
朝日新聞1月1日には、石井桃子さんへの受賞のインタビュー記事。
産経新聞5月8日「正論」阿川尚之氏が、石井桃子さんの死亡記事に関して書かれておりました。

といったところで、何となく晩年の石井桃子さんの様子が浮かび上がってくるようでした。
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水野葉舟。

2008-05-10 | 詩歌
4月24日兄弟して車で、出かける用事がありました。私は助手席。地図をひろげておりました。行き帰りとも雨が降ったり止んだりで、田んぼには水がひかれておりました。5月7日にも出かける用事がありました。よい天気。連休明けのせいか、帰ってくる途中での田んぼは、もう田植えがおおかた済んでおりました。

水野葉舟に歌集「滴瀝」という古本があります。
そこから引用してみたくなりました。

陰新し、四月の春の太陽がくろぐろと土にものを映しゐる

  五月の風景と題された歌には

煙、煙、けむりの如き若葉わき上る森にほととぎすなく

やみの夜が紫だちて息づまる深さとなりぬ若葉の五月

  身辺風景ーー夏となる

雨降りぬ、息づまる如き重き空やがて軽やかになりて風ふく


   利根川の岸で

河の水が流るる流るる立ちて見る我が目の前を流るる流るる


   七月の雨、心を洗ふやうに降る。

降りそそぐシャワ、音の爽やかさ、ぬれし林がさわぎきらめく


   ある日の日記に

四月五月、花つぎつぎに咲き盛り夢の如く散りて土に消え去る




田植えもしたことがない私ですが、
思い浮かぶのは、宮崎駿監督映画「となりのトトロ」でした。
たしか田植えの風景から梅雨時期を過ぎて夏へのうつりかわりが
背景として描かれてゆくのでした。
猫バスというのがあって、村の人たちには見えない、
風にのって走るバスが登場したりしておりました。
猫バスが通り過ぎると、田んぼの稲が、突風でいっせいになびくように
なるのでした。
そんなことを思い浮かべたくなる水野葉舟氏の歌もあります。


畑の上を通りすぎゆく光る風、いきものの如し、目をこらし見る


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青木繁。

2008-05-10 | Weblog
松永伍一著「青木繁 その愛と放浪」(NHKブックス)。
 房総布良への旅行から書き始められております。
青木繁著「假象の創造」(中央公論美術出版)
 河北倫明氏の解説には「この本は、明治時代の画家青木繁の文章、短歌、書簡を集めたもので、今日伝えられているもののほとんどすべてを網羅している」とあります。
雑誌「太陽」1974年10月。no.137「画家青木繁 愛と放浪の生涯」
川本三郎著「火の見櫓の上の海 東京から房総へ」(NTT出版)。
毎日新聞2007年5月6日日曜版「あの人に会う 日本近代史を訪ねて」
そこでの連載「青木繁」(5月6・13・20・27日)4回。
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