1936年の溝口健二監督の作品。京都祇園を舞台に美人姉妹が男を操り、操られる様子を描く。「騙す女」は戦後にかけて溝口のライフワークとなるテーマである。芸鼓の妹役を演じる山田五十鈴が若く美しい。戦前の京都の町が見られるのも価値がある。
京都祇園の芸鼓である山田五十鈴姉妹のところに、元姉のごひいきの男が破産して居候してくる。妹の山田は嫌がり、追い出そうとする。そこで姉を追いかける骨董屋の主人に山田がせびって、姉に内緒で男に金を渡し追い出す。山田は自分に好意を寄せていたのをいいことに呉服屋の若い衆をだまして、高価な着物をせびりだす。それがわかって呉服屋の旦那進藤英太郎に若い衆はお説教を受ける。しかし、山田の処に訪れた進藤に色目を使い、自分のいい人にしてしまおうとするが。。。
夜の男と女の世界はだましだまされというのは、昔も今も同じ。今もキャバクラの美女にいいようにやられている男たちがごまんといる。戦前戦後を通じて、溝口健二はこういう世界をずっと描き続けた。ただここで言いたいのは、「だまし続けるとろくなことがないよ。」ということなのであろう。祇園だからこういう騙しは当たり前と主人公はいう。でもそれが通じないことが出てくる。うそがうそを呼んで結局つじつまが合わなくなる。アメリカ映画「ニュースの天才」というのがあった。この映画の主人公は、報道の世界でうそにうそを重ねてつじつまが合わなくなった。同じことである。
山田五十鈴はこのときまだ19歳。彼女はこのころ嵯峨三智子を生んでいる。現代で見ても通用する美しさだ。数年前まで現役で舞台に出ていた。いまだ生きていらっしゃると思うとすごいとしか言いようがない。
京都祇園の芸鼓である山田五十鈴姉妹のところに、元姉のごひいきの男が破産して居候してくる。妹の山田は嫌がり、追い出そうとする。そこで姉を追いかける骨董屋の主人に山田がせびって、姉に内緒で男に金を渡し追い出す。山田は自分に好意を寄せていたのをいいことに呉服屋の若い衆をだまして、高価な着物をせびりだす。それがわかって呉服屋の旦那進藤英太郎に若い衆はお説教を受ける。しかし、山田の処に訪れた進藤に色目を使い、自分のいい人にしてしまおうとするが。。。
夜の男と女の世界はだましだまされというのは、昔も今も同じ。今もキャバクラの美女にいいようにやられている男たちがごまんといる。戦前戦後を通じて、溝口健二はこういう世界をずっと描き続けた。ただここで言いたいのは、「だまし続けるとろくなことがないよ。」ということなのであろう。祇園だからこういう騙しは当たり前と主人公はいう。でもそれが通じないことが出てくる。うそがうそを呼んで結局つじつまが合わなくなる。アメリカ映画「ニュースの天才」というのがあった。この映画の主人公は、報道の世界でうそにうそを重ねてつじつまが合わなくなった。同じことである。
山田五十鈴はこのときまだ19歳。彼女はこのころ嵯峨三智子を生んでいる。現代で見ても通用する美しさだ。数年前まで現役で舞台に出ていた。いまだ生きていらっしゃると思うとすごいとしか言いようがない。