映画「悪人伝」は2020年日本公開の韓国映画
これは面白い!
「悪人伝」は韓国得意の変態人物が絡むクライムサスペンスであるが、警察とヤクザが手を組むなんて発想でどこかコメディ的な要素を含む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/cf/93ed51359576b6592f2bc193aa8be539.jpg)
深作欣二監督作品に「仁義なき戦い」の合間につくった「県警対組織暴力」という傑作がある。警察とヤクザの癒着を描いた作品である。冒頭に菅原文太演じる刑事が特に悪さをやっていないチンピラを平身低頭させて、激しい暴力を振るうシーンがある。チンピラの川谷拓三と菅原文太とのやりとりは笑うしかない。笠原和夫ならではの脚本が冴える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/a8/559080156c31ee4f8e556b151923b2e1.jpg)
この映画のチョン刑事のパフォーマンスを見て、菅原文太の立ち振る舞いを連想した。基調は同じである。警察権力をいいことにヤクザをいたぶるのを趣味にするような男だ。たぶん子供の頃からいじめっ子だったんじゃないかなというような奴だ。もともと、ケンカ好きでヤクザにならず警察官になったような奴っているかもしれない。応援したくなるよりやられてしまえばいいのにと感じるキャラクターだ。
一方で、ヤクザの役が続くマ・ドンソクを組長役で登場させる。どの映画でも立ち振る舞いよく不死身の男を演じる。ところが、この映画では不意を突かれ、刃物を振りかざすシリアルキラーの男に刺されて入院してしまうのだ。常に圧倒的な剛腕の男がやられるというのもこの映画のミソである。反社を応援するというとカドがたつが、気持ちは傾く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/f4/87c4a0716434502d925f6a5a6db2b31a.jpg)
ヤクザの組長のチャン・ドンス(マ・ドンソク)は、夜道を一人で運転中に、追突してきた何者かに襲われ、めった刺しにされてしまう。一命をとりとめたドンスは復讐のために、独自に犯人探しを開始する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/05/0b85e595273dcfb9368f7c805ae5345a.jpg)
事件を聞きつけたチョン・テソク刑事(キム・ムヨル)は、近隣で発生していた同様の手口の殺人事件と同一犯の仕業だと推理する。組織の論理を無視し、手段を選ばないチョン刑事は、手がかりを求めてドンスにつきまとう。利害関係の一致した2人は、情報を共有しながら犯人を追い詰めていくが、その間も殺人鬼は犯行を重ねていく。(作品情報 より)
それにしても、韓国得意のクライムサスペンスではこういう異常キャラのシリアルキラーが多い。頭巾の下に顔を隠した似たような殺人鬼がよく出てくるよね。車をぶつけた後で、示談のフリをして刀を振りかざす。
日本に比べて韓国は異常性格者が多いのであろうか?そういう相手に、刑事もヤクザも思うようにできない。正規で捕まえようとする警察ルートから外されたはぐれ刑事と、面子で警察に頼らず標的を探して裏社会的な制裁を与えようとするヤクザがある意味手を握るなんて展開にもっていく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/cf/ca2c218bb9abd0bc56208fd786f38a99.jpg)
日本では、昭和の頃なら警察にお仕置きを受けながら無理やりつくったであろう題材だ。深作欣二の映画では、菅原文太の刑事と松方弘樹のヤクザの親分が仲がいい。この映画では、マ・ドンソクのヤクザ組長がはぐれ刑事の大胆な振る舞いに刑事の上司の捜査課長に「毎月手当出しているんだから手加減してくれ」という。この辺りはついこの間までの日本での裏社会的との癒着みたいだ。
韓国ではこんなヤクザと警察が組むなんて映画を今でも作ってしまう。実際に日本でこんなことだと大変だが、おもしろい。欧米映画のスリリングなアクション映画のような激しいカーチェイスも織り交ぜ、映画「チェイサー」のような坂の多い街での階段を追いかけるシーンとかのスピード感は今の日本映画で残念ながらこのレベルまで達している作品はない。
シリアルキラーを扱った映画の中でも脚本がこなれている方だ。ギャグのような最後の最後まで注目したい。
これは面白い!
「悪人伝」は韓国得意の変態人物が絡むクライムサスペンスであるが、警察とヤクザが手を組むなんて発想でどこかコメディ的な要素を含む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/cf/93ed51359576b6592f2bc193aa8be539.jpg)
深作欣二監督作品に「仁義なき戦い」の合間につくった「県警対組織暴力」という傑作がある。警察とヤクザの癒着を描いた作品である。冒頭に菅原文太演じる刑事が特に悪さをやっていないチンピラを平身低頭させて、激しい暴力を振るうシーンがある。チンピラの川谷拓三と菅原文太とのやりとりは笑うしかない。笠原和夫ならではの脚本が冴える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/a8/559080156c31ee4f8e556b151923b2e1.jpg)
この映画のチョン刑事のパフォーマンスを見て、菅原文太の立ち振る舞いを連想した。基調は同じである。警察権力をいいことにヤクザをいたぶるのを趣味にするような男だ。たぶん子供の頃からいじめっ子だったんじゃないかなというような奴だ。もともと、ケンカ好きでヤクザにならず警察官になったような奴っているかもしれない。応援したくなるよりやられてしまえばいいのにと感じるキャラクターだ。
一方で、ヤクザの役が続くマ・ドンソクを組長役で登場させる。どの映画でも立ち振る舞いよく不死身の男を演じる。ところが、この映画では不意を突かれ、刃物を振りかざすシリアルキラーの男に刺されて入院してしまうのだ。常に圧倒的な剛腕の男がやられるというのもこの映画のミソである。反社を応援するというとカドがたつが、気持ちは傾く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/f4/87c4a0716434502d925f6a5a6db2b31a.jpg)
ヤクザの組長のチャン・ドンス(マ・ドンソク)は、夜道を一人で運転中に、追突してきた何者かに襲われ、めった刺しにされてしまう。一命をとりとめたドンスは復讐のために、独自に犯人探しを開始する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/05/0b85e595273dcfb9368f7c805ae5345a.jpg)
事件を聞きつけたチョン・テソク刑事(キム・ムヨル)は、近隣で発生していた同様の手口の殺人事件と同一犯の仕業だと推理する。組織の論理を無視し、手段を選ばないチョン刑事は、手がかりを求めてドンスにつきまとう。利害関係の一致した2人は、情報を共有しながら犯人を追い詰めていくが、その間も殺人鬼は犯行を重ねていく。(作品情報 より)
それにしても、韓国得意のクライムサスペンスではこういう異常キャラのシリアルキラーが多い。頭巾の下に顔を隠した似たような殺人鬼がよく出てくるよね。車をぶつけた後で、示談のフリをして刀を振りかざす。
日本に比べて韓国は異常性格者が多いのであろうか?そういう相手に、刑事もヤクザも思うようにできない。正規で捕まえようとする警察ルートから外されたはぐれ刑事と、面子で警察に頼らず標的を探して裏社会的な制裁を与えようとするヤクザがある意味手を握るなんて展開にもっていく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/cf/ca2c218bb9abd0bc56208fd786f38a99.jpg)
日本では、昭和の頃なら警察にお仕置きを受けながら無理やりつくったであろう題材だ。深作欣二の映画では、菅原文太の刑事と松方弘樹のヤクザの親分が仲がいい。この映画では、マ・ドンソクのヤクザ組長がはぐれ刑事の大胆な振る舞いに刑事の上司の捜査課長に「毎月手当出しているんだから手加減してくれ」という。この辺りはついこの間までの日本での裏社会的との癒着みたいだ。
韓国ではこんなヤクザと警察が組むなんて映画を今でも作ってしまう。実際に日本でこんなことだと大変だが、おもしろい。欧米映画のスリリングなアクション映画のような激しいカーチェイスも織り交ぜ、映画「チェイサー」のような坂の多い街での階段を追いかけるシーンとかのスピード感は今の日本映画で残念ながらこのレベルまで達している作品はない。
シリアルキラーを扱った映画の中でも脚本がこなれている方だ。ギャグのような最後の最後まで注目したい。