映画とライフデザイン

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リミットレス  ブラッドリークーパー

2012-06-28 05:11:34 | 映画(洋画 2010年以降主演男性)
映画「リミットレス」はラブコメの帝王ブラッドリークーパーがSF的ドラマに取り組んだ作品だ。

落ちぶれた作家が脳を100%活性化させる薬を手に入れ、一気に逆転していく話だ。ただし、この薬を飲んで死にいたった人が多数出ているし、手に入れようとさまってくる男たちとのやり取りも語られる。
SF的作品であるが、ありえなくはない気もしてくる。


ニューヨークが舞台だ。
作家である主人公(ブラッドリークーパー)は酒びたりで冴えない毎日を過ごしていて、恋人からも見放されている。主人公が離婚した元妻の弟とマンハッタンの街中で偶然出くわす。冴えない日々が続いているのが表情にも出ていたので、製薬のコンサルタントだという元義弟からある薬をもらった。普通20%の能力しか使われていない脳を100%能力発揮させる薬だという。
家に戻ると、家賃滞納で中国人の家主が取り立てに来ているところだった。家に着く前に疑心暗鬼で飲んでいた。飲むといきなり効き目が来た。頭が冴えて家主の気になっていることをすぐ解決。筆が進まずにいた原稿もものすごいスピードで書ける。すたれきっている家の中をあっという間に整理するなど信じられない効果が出てくる。翌朝になったら、その能力は落ちていた。追加をもらおうと弟の所へいくと、弟は誰かになぐられて顔が傷になっている。この顔では外に出れないと買い物を主人公が頼まれる。用をすませて戻ると殺されていた。
あわてて警察を呼んだが、薬のありかを懸命に探す。誰かに荒らされている跡がある。しかし、見つからない。そんな時とっさにオーヴンの中を見て間一髪見つける。警察の事情徴収を受けたが、元妻の弟であることと事情を話して無事釈放された。

再度効能を試した。ピアノは3日で弾けるし、長編小説を4日で書き終わる。外国語もあっという間に習得できる。デイトレーディングではすぐ利益を出す。小説を書くだけではもったいないと、ウォール街への進出を考える。種銭が必要なので裏のルートから10万$を調達した。そこでも飲む量を増やして、すぐさま200万$に資金を増やす。そこに注目した著名な実業家(ロバートデニーロ)がでてきたが。。。


ニューヨークの中をものすごいスピードで駆け抜ける。でも住処は中華街の中のボロイアパートのままだ。以前よりもニューヨークの中華街が映画に出てくる場面が増えている気がする。

こんな薬があるなら欲しいくらいだ。頭の中にある全記憶が利用できるようになってくる。単に雑誌や新聞で読んだことや古い記憶も鮮明になる。外国語は一瞬にして習得する。ものすごい回転でいろんなことが頭に入っていく。ネタが浮かばず書けずにいた小説を一瞬にして書く。依頼主はびっくりだ。そして、ウォール街からも注目を浴びることに。しかし、副作用のない薬はない。主人公にもすぐ副作用が現れるのだ。
こういうこと近未来ではありえそうな気がする。
インプットしなければ、アウトプットはない。でもインプットしておけば、すべてが使えるということならば凄いことが起きる気もする。この薬は意欲も高める。

(株式投資の考え方)脳が活性化したなら、金儲けへと考えるのは当然だ。主人公は株式投資に目を向ける。ここで彼の言うコメントがいい。自分は業績には興味はない。人間の心理が相場を決する。それを投資に利用できるアルゴリズムを開発したという。経済学の泰斗ケインズ的考えだ。ケインズはかの名著「雇用・利子および貨幣の一般理論」の中で「美人投票の考え方」を論じている。彼はあくまで大衆の熱狂で相場が変わることを読んでいる。この本は難解と言われるが、この説明の章は金融投資に関する最高の参考書だ。ケインズ伝を読むと、彼自身若い頃は大失敗もしたが、結果的に大儲けして財産を残している。彼が相場を張ったのが大恐慌時代と考えるなら驚異としか言いようにない。
大衆の相場観は何か?とかなりの数のブログを分析して投資の技術をつくるという話は日経新聞で読んだことがある。主人公の考えはいい線いっている。

脳の能力増強をどうするべきなのかを考えさせられる映画だ。

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