映画とライフデザイン

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男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎  松坂慶子

2011-12-29 18:15:00 | 映画(日本 昭和49~63年)
男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎は81年の作品
当時美の絶頂にある松坂慶子の姿を見れるだけで価値のある作品だ。


芦屋鴈之助、大村昆、かしまし娘のお姐さんなどの上方お笑いの重鎮が脇を固め、東京のシーンではいつものレギュラーがいる団子屋に美女があらわれびっくりという構図だ。吉岡が子役としてデビューする記念すべき作品でもある。

いつもながら柴又で身内げんかをして寅次郎こと渥美清はさすらいの旅に出る。
瀬戸内海の小さな島で美しい女こと松坂慶子に出会った。妙に気があった二人だった。その後、大阪の新世界界隈に寝城をとってテキ屋稼業に精を出す。神社で口上を飛ばす寅の前を三人の芸者が通りかかった。その中の一人に島で会った松坂がいた。「寅さんやね、確か」と寅の手をとる松坂。意気投合して飲み屋街へ。彼女は大阪の芸鼓であった。新世界の寝城にいる仲間も送ってきた美女にビックリであった
ある日、寅は松坂と生駒の山に遊びに行った時、十何年も前に生き別れになった弟がいることを聞いた。たった二人の姉弟じやないかと会いに行くことを勧める寅。弟の勤め先を探しあてた。しかし、弟はつい最近心臓病で他界していたことを勤務先の大村昆から聞く。弟の恋人から思い出話を聞き、涙を流す松坂に寅はなぐさめる言葉もない。その晩、寅の宿に酒に酔った松坂がやって来たが。。。。

大阪というと通天閣、新世界界隈がロケ地というのはお決まりのようである。
しかし、より観光地化した最近はともかく1980年前後は新世界付近はなかなか行きづらいところだったのではないか?フーテンの寅が宿に選ぶ安い所といえばそうかと思うが、おそらくは南の芸者が住むところではないだろう。
生駒の山に松坂慶子と二人で寅がいくシーンもいい。生駒の山はあくまで通過点であって、なかなか映画の舞台にならないものである。懐かしさを感じた。いかにも大阪らしさを醸し出すのに上方の芸人が出てくるのがいい。まだ生きているのか?と思ってしまうが、かしまし娘のお姐さん達のしぐさを見るだけで楽しくなる。芦屋雁之助のボケもいい。「ちびっこのど自慢」の大村昆は真面目な役で普通だ。

あとはロケ地に対馬が出てくる。最近「韃靼の馬」という小説を読んだ。対馬を起点にして朝鮮大陸や大阪が出てくる小説だ。30年前の映像となるが、対馬を映すめずらしい映像ではないか。寅次郎、松坂慶子のご両人のロケで島の風景を映す。小説の主人公と同じ名字の商店の名前が映るのが印象深い。

いずれにせよ、この映画は松坂慶子の全盛時の美貌を見るためのものといってもいいかもしれない。あでやかな芸者姿はもとより普段着の清楚さも美しい。「愛の水中花」で大フィーバーしたあと、松本清張原作のサスペンス映画などで活躍した。「蒲田行進曲」よりは若干前だ。そんな全盛時の松坂慶子にもてっぱなしで渥美清も悪い気はしないだろう。ここの渥美清は口上含めて普通かな?

男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎
美の絶頂にある松坂慶子


第17作 男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け
太地美和子が美しい全48本中の人気№1作品

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