映画「ソウルメン」は2008年のアメリカ映画だ。
2人の元ソウルシンガーが、元相棒の葬儀で歌うためにアメリカ大陸を西から東へ車で縦断するロードムービーだ。
これも想像していたよりも楽しい映画だ。出演者にサミュエル・L・ジャクソンがいるのが気になるのでdvd手に取った。日本未公開だ。
しかし、この映画はとてつもない意義を持つ作品だ。なぜなら、この映画を撮影している途中に出演者のアイザックヘイズと主役のバーニー・マックが亡くなっているのだ。2人の遺作になってしまった。これには驚く。映画を見終わる時までまったく知らなかった。
1960年代から70年代にかけて人気を博したコーラス・グループ、マーカス・フックス&ザ・リアル・ディール。のちにマーカスは脱退してソロで成功したが、対照的にコーラス・デュオとして再出発したルイスとフロイドはケンカばかりで大成することなく音楽界を去り、離ればなれに。それから約20年後、彼らにマーカス訃報の報せが届き、ニューヨークのアポロシアターで行われるマーカスの追悼コンサートのため、ザ・リアル・ディールの再結成を依頼される。しかし、久々に再会したルイスとフロイドは相変わらずの険悪ムード。5日後のコンサートに向け西海岸から車で移動中もケンカが絶えず、行く先々でトラブルを引き起こす始末。さらには、彼らの過去に深く関わる若い娘クレオもメンバーに加わり、一行はニューヨークへと急ぐのだが…。
まず、2人が所属したマーカス・フックス&ザ・リアル・ディールの歴史をたどる。
モータウンサウンドの男性ヴォーカルグループらしい3人のコーラスグループが映し出される。そのあとは、テレビ「ソウルトレイン」でアフロヘアで踊りまくる3人だ。そしてディスコブームになる。クロスオーバーなのリズミカルなサウンドとソウルミュージックの系譜をたどるような映像が映し出される。
リードヴォーカルがソロデビューした後、残りの2人がコンビを組む。「ツービート」のビートたけしに対するきよしや内山田宏とクールファイブの前川清以外といった存在感の人たちがデビューしてもうまく行ったという話はあまりない。同じように2人は転落していく。そして時がたった。そのリードヴォーカルが亡くなり、葬儀の席での追悼コンサートにお呼びがかかる。2人に大金を出すスポンサーもいるらしい。バーニーが誘いをかけるが、サミュエルはもう一度コンビは組みたくないと言い切る。それでも結局は付いていく。
そこからの2人の珍道中である。
このドタバタ劇はロードムービーコメディの定番だ。「ブルースブラザース」を連想させるコメディだ。
主役2人に均等に存在感を持たせようとする。でもコミカルで動きが大きいのはバーニーマックだ。コメデイ映画中心の彼のショーマンシップが光る。似たようなものだが、より強面のサミュエルより柔らかさがある。素人上がりの雰囲気を醸し出しているところがいいのではないか。
アイザックヘイズを初めて聴いたのは70年代初め、自分もまだ少年だ。当時全米ヒットチャートオタクだった自分は、「黒いジャガー」のテーマのテイストに戸惑った。何せ途中までヴォーカルがない。
ソウルフルなインストルメンタル音楽が流れた後、ようやく「シャフト」と主人公の名を呼ぶ声が聞こえる。こんな音楽がなんで全米ヒット№1になるのかがよくわからなかった。
当時は白人と黒人の曲が交互にトップ1になっている。まだ自分自身ソウルミュージックの世界に入っていけなかった。
その彼がこの映画を撮っているときになくなる。この事実は重い。
そういえば、「ブルースブラザース2000」にも出ていたっけ、ブルースブラザースバンドが最後コンテストで争う超豪華メンバーはエリッククラプトン、BBキングなど本当にすごかった。その中でも存在感あったなあ。
それにしても2人とも死んでしまうなんて、なんかたたりでもあったんではと思ってしまう。
(参考作品)
2人の元ソウルシンガーが、元相棒の葬儀で歌うためにアメリカ大陸を西から東へ車で縦断するロードムービーだ。
これも想像していたよりも楽しい映画だ。出演者にサミュエル・L・ジャクソンがいるのが気になるのでdvd手に取った。日本未公開だ。
しかし、この映画はとてつもない意義を持つ作品だ。なぜなら、この映画を撮影している途中に出演者のアイザックヘイズと主役のバーニー・マックが亡くなっているのだ。2人の遺作になってしまった。これには驚く。映画を見終わる時までまったく知らなかった。
1960年代から70年代にかけて人気を博したコーラス・グループ、マーカス・フックス&ザ・リアル・ディール。のちにマーカスは脱退してソロで成功したが、対照的にコーラス・デュオとして再出発したルイスとフロイドはケンカばかりで大成することなく音楽界を去り、離ればなれに。それから約20年後、彼らにマーカス訃報の報せが届き、ニューヨークのアポロシアターで行われるマーカスの追悼コンサートのため、ザ・リアル・ディールの再結成を依頼される。しかし、久々に再会したルイスとフロイドは相変わらずの険悪ムード。5日後のコンサートに向け西海岸から車で移動中もケンカが絶えず、行く先々でトラブルを引き起こす始末。さらには、彼らの過去に深く関わる若い娘クレオもメンバーに加わり、一行はニューヨークへと急ぐのだが…。
まず、2人が所属したマーカス・フックス&ザ・リアル・ディールの歴史をたどる。
モータウンサウンドの男性ヴォーカルグループらしい3人のコーラスグループが映し出される。そのあとは、テレビ「ソウルトレイン」でアフロヘアで踊りまくる3人だ。そしてディスコブームになる。クロスオーバーなのリズミカルなサウンドとソウルミュージックの系譜をたどるような映像が映し出される。
リードヴォーカルがソロデビューした後、残りの2人がコンビを組む。「ツービート」のビートたけしに対するきよしや内山田宏とクールファイブの前川清以外といった存在感の人たちがデビューしてもうまく行ったという話はあまりない。同じように2人は転落していく。そして時がたった。そのリードヴォーカルが亡くなり、葬儀の席での追悼コンサートにお呼びがかかる。2人に大金を出すスポンサーもいるらしい。バーニーが誘いをかけるが、サミュエルはもう一度コンビは組みたくないと言い切る。それでも結局は付いていく。
そこからの2人の珍道中である。
このドタバタ劇はロードムービーコメディの定番だ。「ブルースブラザース」を連想させるコメディだ。
主役2人に均等に存在感を持たせようとする。でもコミカルで動きが大きいのはバーニーマックだ。コメデイ映画中心の彼のショーマンシップが光る。似たようなものだが、より強面のサミュエルより柔らかさがある。素人上がりの雰囲気を醸し出しているところがいいのではないか。
アイザックヘイズを初めて聴いたのは70年代初め、自分もまだ少年だ。当時全米ヒットチャートオタクだった自分は、「黒いジャガー」のテーマのテイストに戸惑った。何せ途中までヴォーカルがない。
ソウルフルなインストルメンタル音楽が流れた後、ようやく「シャフト」と主人公の名を呼ぶ声が聞こえる。こんな音楽がなんで全米ヒット№1になるのかがよくわからなかった。
当時は白人と黒人の曲が交互にトップ1になっている。まだ自分自身ソウルミュージックの世界に入っていけなかった。
その彼がこの映画を撮っているときになくなる。この事実は重い。
そういえば、「ブルースブラザース2000」にも出ていたっけ、ブルースブラザースバンドが最後コンテストで争う超豪華メンバーはエリッククラプトン、BBキングなど本当にすごかった。その中でも存在感あったなあ。
それにしても2人とも死んでしまうなんて、なんかたたりでもあったんではと思ってしまう。
(参考作品)
ソウル・メン | |
あるソウルバンドの盛衰物語 | |
黒いジャガー | |
アイザックヘイズの全米ヒット1位の主題歌がソウルフル | |