平成22年5月30日 天候曇り
今年は桜の開花は例年より早かったが、その後冷気が続き、クモイコザクラを初めとする花の開花は例年から2週間近く遅れている。かつ、山中間からの情報によると今年は花がハズレで、シャクナゲの花芽はほとんど付いていないという。果たしてどうなのか?瑞牆山周辺のアズマシャクナゲも気になるのだが、もうひとつ気になる花の調査目的で、山頂には登らず、瑞牆山界隈を周回してきた。
さほど急ぐ必要もなかったのだが、5時半に目が覚めたので早々に準備して出発し、7時半には瑞牆山荘のところの駐車場に到着した。今日はまともに登山道を歩こうという気は最初から無い。まずは登山道を進んでクリンソウの咲く湿地帯を過ぎた後は登山道を左に逸れて道無き林の中(といっても薮ではない)を斜めに登り、ミツバツツジやヤマツツジの咲き具合を見ながら林道に登り付く。この林道をそのまま進むと、昨年見つけた稀少種カモメランが咲く場所があるのだが・・・その場所に薮をかき分けて入ってみたものの、葉っぱすら見つけることができなかった。シャクナゲがまだちらほらとしか咲いていないところを見ると、時期的に早かったのもあるだろうが、今年も咲いてくれるのかどうか、絶滅危惧種に指定されている稀少な花だけにいつも心配である。
瑞牆山のクリンソウ
カモメランの葉っぱ 花は咲いていなかった。知らないと踏んでしまうので、足元に気をつけながら慎重に歩く。
林道に戻ってそのまま進み、今度は山の斜面を流れてくる水の流れに沿って急斜面を登って行く。この流れの上には知る人ぞ知る稀少種カモメランの群生地がある。しかし、話を聞くと以前に比べると数が激減しているそうだ。葉っぱも花も小さく、気をつけないと踏んでしまうかもしれないので、足元を十分に見ながら慎重に斜面を登って行く。しかし、咲いているのはタチツボスミレばかり、カモメランは一株も咲いていなかったが、葉っぱは数株確認できた。まだ時期が早かったのだが、しかしたくさんあるというわけではない。
富士見平に登り付き、ここで水を汲んで小休止して瑞牆山の方向に進む。小川山登山道の分岐のところでいつものようにアズマシャクナゲの林を見に行くが、まだほんの少ししか咲いていない。噂通り、花芽が少ししか付いておらず、やはりハズレ年のようだ。小川山登山道を進み八丁平を目指す。天鳥川上流の造林小屋跡地のところは、時期が良いと一面にシロバナノヘビイチゴとキバナノコマノツメが咲いてそれはそれは春らしい情景に出会えるのだが、今回はまだほんの少しだけキバナノコマノツメが咲いているだけだった。
瑞牆山と小川山分岐部のアズマシャクナゲ 霧の中に浮かぶように咲くシャクナゲをイメージしていたが、花が少なかった。
天鳥川上流部(造林小屋跡地付近)。キバナノコマノツメやシロバナノヘビイチゴがたくさん咲く場所。
途中で雲が晴れ、垣間見えた瑞牆山
川を渡って八丁平に10時到着。ここでザックを降ろし、この上にあるアズマシャクナゲ林、秘密の撮影場所に向かう。途中の登山道沿いに一輪も咲いていないことから、まだ時期が早くて咲いていないのは想像がついたが、花芽があるのかどうか確認したかった。大きな岩を目印にして林の中に突入するが・・・その場所に行き着かない。岩の上に乗ると、眺望の良いシャクナゲ林が広がっていたはずだが・・・無い。戻って別の岩の横から再突入するが、やはりたどり着けず、3カ所目でようやく行き着いた。1時間近くもシャクナゲの薮をかき分けて歩く結果になってしまった。予想通り花は咲いておらず、木の先を見るとやはり花芽は少ない。初めてこの場所を訪れた平成18年6月のシャクナゲがいちばん色が濃くて良かった。
八丁平 来るたびに開けてきているように(踏み跡がしっかりとしているように)感じる。
アズマシャクナゲ林 花はまだ咲いておらず、花芽も少ない。
平成18年6月に訪れた時の同じ場所。この年のシャクナゲは色が濃くてきれいだった。
八丁平に戻り、ザックを背負いなおして大日岩に向かう。初めて八丁平に来た平成18年6月の時は、大日岩に向かう道はツガの中の細い薮道だったが、今はすっかり切り開かれて明瞭な広い道になってしまっていた。ちょっと寂しい気がした。それでも、このルートを歩く人は少ないので、途中にはこの山塊らしいツガの森やシャクナゲの林が残されていた。このルートは大日岩を左に巻きながら岩の中腹に出る道だった。以前に金峰山側からこの道に来たことがあるが、その時は先に進まず大日小屋側に降りてしまったので、これでようやくこのあたり周辺のルートがつながったことになる。時間は11時50分、ここで昼食をとり、大休憩する。空はどんより曇り空だったが、時折雲を巻き付けた瑞牆山が姿を現してくれた。この場所に一晩泊まり込んで瑞牆山とその上に輝く星を撮影したら・・・などと考えつつ一人のんびりと昼食をとり、あとは一気に下山。午後1時45分、駐車場に到着した。
奥秩父の森、ツガ林
奥秩父の森、シャクナゲ林
大日岩から見る金峰山
雲の巻きつく瑞牆山
シャクナゲはハズレなのだが、機会があれば今シーズンもう一度シャクナゲのシーズンに瑞牆山あたりに登ってみたいと思っている。
今年は桜の開花は例年より早かったが、その後冷気が続き、クモイコザクラを初めとする花の開花は例年から2週間近く遅れている。かつ、山中間からの情報によると今年は花がハズレで、シャクナゲの花芽はほとんど付いていないという。果たしてどうなのか?瑞牆山周辺のアズマシャクナゲも気になるのだが、もうひとつ気になる花の調査目的で、山頂には登らず、瑞牆山界隈を周回してきた。
さほど急ぐ必要もなかったのだが、5時半に目が覚めたので早々に準備して出発し、7時半には瑞牆山荘のところの駐車場に到着した。今日はまともに登山道を歩こうという気は最初から無い。まずは登山道を進んでクリンソウの咲く湿地帯を過ぎた後は登山道を左に逸れて道無き林の中(といっても薮ではない)を斜めに登り、ミツバツツジやヤマツツジの咲き具合を見ながら林道に登り付く。この林道をそのまま進むと、昨年見つけた稀少種カモメランが咲く場所があるのだが・・・その場所に薮をかき分けて入ってみたものの、葉っぱすら見つけることができなかった。シャクナゲがまだちらほらとしか咲いていないところを見ると、時期的に早かったのもあるだろうが、今年も咲いてくれるのかどうか、絶滅危惧種に指定されている稀少な花だけにいつも心配である。
瑞牆山のクリンソウ
カモメランの葉っぱ 花は咲いていなかった。知らないと踏んでしまうので、足元に気をつけながら慎重に歩く。
林道に戻ってそのまま進み、今度は山の斜面を流れてくる水の流れに沿って急斜面を登って行く。この流れの上には知る人ぞ知る稀少種カモメランの群生地がある。しかし、話を聞くと以前に比べると数が激減しているそうだ。葉っぱも花も小さく、気をつけないと踏んでしまうかもしれないので、足元を十分に見ながら慎重に斜面を登って行く。しかし、咲いているのはタチツボスミレばかり、カモメランは一株も咲いていなかったが、葉っぱは数株確認できた。まだ時期が早かったのだが、しかしたくさんあるというわけではない。
富士見平に登り付き、ここで水を汲んで小休止して瑞牆山の方向に進む。小川山登山道の分岐のところでいつものようにアズマシャクナゲの林を見に行くが、まだほんの少ししか咲いていない。噂通り、花芽が少ししか付いておらず、やはりハズレ年のようだ。小川山登山道を進み八丁平を目指す。天鳥川上流の造林小屋跡地のところは、時期が良いと一面にシロバナノヘビイチゴとキバナノコマノツメが咲いてそれはそれは春らしい情景に出会えるのだが、今回はまだほんの少しだけキバナノコマノツメが咲いているだけだった。
瑞牆山と小川山分岐部のアズマシャクナゲ 霧の中に浮かぶように咲くシャクナゲをイメージしていたが、花が少なかった。
天鳥川上流部(造林小屋跡地付近)。キバナノコマノツメやシロバナノヘビイチゴがたくさん咲く場所。
途中で雲が晴れ、垣間見えた瑞牆山
川を渡って八丁平に10時到着。ここでザックを降ろし、この上にあるアズマシャクナゲ林、秘密の撮影場所に向かう。途中の登山道沿いに一輪も咲いていないことから、まだ時期が早くて咲いていないのは想像がついたが、花芽があるのかどうか確認したかった。大きな岩を目印にして林の中に突入するが・・・その場所に行き着かない。岩の上に乗ると、眺望の良いシャクナゲ林が広がっていたはずだが・・・無い。戻って別の岩の横から再突入するが、やはりたどり着けず、3カ所目でようやく行き着いた。1時間近くもシャクナゲの薮をかき分けて歩く結果になってしまった。予想通り花は咲いておらず、木の先を見るとやはり花芽は少ない。初めてこの場所を訪れた平成18年6月のシャクナゲがいちばん色が濃くて良かった。
八丁平 来るたびに開けてきているように(踏み跡がしっかりとしているように)感じる。
アズマシャクナゲ林 花はまだ咲いておらず、花芽も少ない。
平成18年6月に訪れた時の同じ場所。この年のシャクナゲは色が濃くてきれいだった。
八丁平に戻り、ザックを背負いなおして大日岩に向かう。初めて八丁平に来た平成18年6月の時は、大日岩に向かう道はツガの中の細い薮道だったが、今はすっかり切り開かれて明瞭な広い道になってしまっていた。ちょっと寂しい気がした。それでも、このルートを歩く人は少ないので、途中にはこの山塊らしいツガの森やシャクナゲの林が残されていた。このルートは大日岩を左に巻きながら岩の中腹に出る道だった。以前に金峰山側からこの道に来たことがあるが、その時は先に進まず大日小屋側に降りてしまったので、これでようやくこのあたり周辺のルートがつながったことになる。時間は11時50分、ここで昼食をとり、大休憩する。空はどんより曇り空だったが、時折雲を巻き付けた瑞牆山が姿を現してくれた。この場所に一晩泊まり込んで瑞牆山とその上に輝く星を撮影したら・・・などと考えつつ一人のんびりと昼食をとり、あとは一気に下山。午後1時45分、駐車場に到着した。
奥秩父の森、ツガ林
奥秩父の森、シャクナゲ林
大日岩から見る金峰山
雲の巻きつく瑞牆山
シャクナゲはハズレなのだが、機会があれば今シーズンもう一度シャクナゲのシーズンに瑞牆山あたりに登ってみたいと思っている。